50代からのギター再開|座って弾くのと立って弾くのはこんなに違う【立奏に挑戦するコツ】

ギター練習

「家で座って練習していると、すぐに左手が疲れてしまう」「スタジオに行って立って弾いてみたら、全然弾けなかった」——ある程度弾けるようになってきた50代の方から、こんな声をよく聞きます。

座って弾く感覚と立って弾く感覚には、実は大きな違いがあります。この違いを知らないまま練習を続けていると、いざセッションやライブの場面で戸惑うことになりかねません。

この記事では、50代のギター再開者向けに、座奏と立奏の違いと、立って弾けるようになるためのコツを解説します。


■ 座奏と立奏、何がこんなに違うのか

家で座って練習している人が、初めてスタジオで立って弾いてみると「あれ、指が短くなった?」というくらい、弦を押さえられないという経験をすることがあります。ピックの当たり加減が違う、ギターが腰の骨に当たって痛い、変な重さがあるなど、違和感だらけになるのです。

この違和感の正体は、ギターの角度・高さ・体との距離が、座っているときと立っているときで大きく変わってしまうことにあります。


■ 座奏の基本フォーム

▼ 基本の座り方

椅子に座り、足を肩幅くらいに開き、ギターのボディのくびれを右足の付け根に乗せます。この時、ギターはほぼ垂直に、立てるようにして構えるのが基本です。

座るイスの高さにも注意が必要です。ちょうど良いのは、座ったときに足の付け根から膝までが水平になるような高さのイスです。イスが高いと感じる場合は、右足の下に台や雑誌などを入れて調整すると良いでしょう。

▼ 良い姿勢のポイント

ギターを弾くときは多くの人が骨盤後傾位(骨盤が後ろに傾いた状態)になりやすい傾向があります。理想的な座位姿勢は、しっかり坐骨に体重が乗って座れている姿勢です。

足台を使用することで、支える側の足を10cm程度の台に乗せると、自然と重心が前方に寄り、骨盤が安定した位置で保持できます。ギターの位置も上がるため、安定した座位姿勢を保つことができます。

▼ 座っていてもストラップをつける

座って弾くときでも、ストラップをつけておくことをおすすめします。ストラップの長さにもよりますが、姿勢を変えても同じ感覚で弾くことが容易になるためです。


■ 立奏に切り替えると何が変わるのか

▼ ギターの角度が変わる

座っているときはギターが太ももに支えられて安定していますが、立つとその支えがなくなり、ストラップだけでギターを支えることになります。ギターの高さや角度が変わることで、指板の見え方や弦への距離感が一気に変化します。

▼ 体との距離感が変わる

座っているときよりも、立っているときの方がギターと体の距離が微妙に変わります。これにより、右手のピッキングの当たり具合や、左手の届き方に違和感を覚えることがあります。

▼ 重さの感じ方が変わる

座っているときは太ももにギターの重量が分散されますが、立つとその重さがすべて肩と首にかかるようになります。特に長時間立って弾く場合、これが疲労として蓄積されていきます。


■ 立奏で安定させるためのストラップ調整

▼ 高さの目安

ストラップの長さを調整して、ギターのボディが腰の位置に来るようにするのが基本です。座っているときとギターの位置があまり変わらないようにするのが理想とされています。

ギターの高さが上すぎると弦を押さえたり弾いたりするのが窮屈になり、逆に下すぎると弦が遠くて弾きにくくなります。ギターの中心が右の骨盤あたりにある位置が、適切な高さといわれています。

▼ 座って高さを確認してから立つという方法

ストラップを短くするとギターの位置が高くなり、立ち弾きの姿勢に近づきます。座った状態でその高さに慣れておくと、実際に立ち上がったときの手の位置や視線の違和感が少なくなります。

まずは座った状態でストラップの長さを調整し、少しずつ短くしながら自分に合う長さを探していく方法がおすすめです。


■ 立って弾く練習を始めるための5つのコツ

▼ コツ① 鏡の前で構えを確認する

自分の姿勢を客観的に確認することで、無理な体勢をしていないか、正しいフォームを維持できているかを確認できます。鏡やスマホで横からの写真を撮って確認するのも効果的です。

▼ コツ② まずは簡単なフレーズから練習する

いきなり難しい曲を立って弾こうとすると、違和感に気を取られて演奏に集中できません。まずは簡単なコード進行やスケール練習から、立った状態に慣れていきましょう。

▼ コツ③ 右足のつま先立ちを試す

背筋を伸ばしたまま、右足を少しつま先立ちにすると、右ももの上にギターが乗って、ギターの前面が少し上を向きます。これにより指板がよく見えて、弾きやすくなることがあります。

▼ コツ④ 短時間から徐々に慣れていく

いきなり長時間立って練習するのではなく、最初は数分程度から始めて、少しずつ立奏の時間を延ばしていくのがおすすめです。

▼ コツ⑤ 軽量なギターを検討する

体格や体力によっては、少しでも軽くて小さいギターを持つようにすると負担が軽減され、立って弾きやすくなる場合があります。


■ 立奏と座奏、それぞれのメリット

▼ 座奏のメリット

長時間練習する際には座った方が疲れにくいという特徴があります。自宅での日常的な練習には座奏が適しています。

▼ 立奏のメリット

立って練習していると眠くなりにくいという声もあります。ライブでは立って弾くことがほとんどなので、日頃から立奏に慣れておくことで、本番での違和感を減らすことができます。また、立って弾くことは運動不足の解消にもつながり、良い運動効果も期待できます。


■ 50代が立奏に取り組む際の注意点

▼ 体への負担を考慮する

50代では、若い頃より姿勢の崩れが体に影響しやすくなることがあります。無理な姿勢を続けず、違和感があればすぐに座奏に戻すなど、自分の体と相談しながら進めることが大切です。

▼ 定期的な休憩とストレッチ

長時間の練習や演奏の際には、適度に休憩を取りましょう。目安として30分ごとに5分程度の休憩を入れ、手首・指・肩・首などのストレッチを行うことをおすすめします。

▼ 焦らず両方に慣れていく

座奏と立奏、どちらか一方だけに偏るのではなく、両方の感覚に慣れておくことで、自宅練習からスタジオ・セッションまで、どんな場面でも安定して演奏できるようになります。


■ まとめ:座奏と立奏の違いと対応法

項目座奏立奏
支え方太ももで支えるストラップだけで支える
体への負担分散されやすい肩・首に負担が集中
適した場面自宅での日常練習ライブ・セッション
慣れるコツ足台・良い座り方ストラップ調整・短時間から

座奏と立奏は、想像以上に違う感覚を持つ演奏スタイルです。50代のギターライフをより充実させるために、両方の感覚に少しずつ慣れていくことをおすすめします。


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