50代からのギター再開|生涯を通じた音楽活動が記憶力を守る【英国の最新研究から】

ギター体験談

「50代から始めたギターが、将来の自分の脳にどう影響するんだろう」——このブログでは以前、京都大学の研究をご紹介しましたが、今回は英国から発表された、また別の興味深い研究をお伝えします。

生涯を通じて音楽活動に親しめば、記憶力や問題解決能力が保たれる可能性があるという研究結果です。この記事では、50代のギター再開者向けに、この最新の研究内容を解説します。


■ 「生涯を通じた音楽活動」が持つ力

年を取っても楽器の演奏や合唱を続けていれば、認知機能の維持につながる可能性があるという研究結果が、英国から報告されました。過去記事「楽器演奏と脳の効果(京都大学研究)」でご紹介した内容が「継続すること」の効果に焦点を当てていたのに対し、今回の研究では「生涯を通じた音楽活動」という、より長い時間軸での効果に着目している点が特徴的です。


■ なぜ音楽活動が「脳を強くする」のか

楽器演奏や合唱といった音楽活動は、単純な作業ではありません。楽譜やコードを目で追い、指や声を動かし、耳で音を確認し、次の展開を予測するという、複数の脳の働きを同時に使う、非常に複合的な活動です。

この複合的な刺激を、若い頃だけでなく生涯にわたって続けることが、記憶力や問題解決能力といった認知機能を保つことにつながると考えられています。


■ ギターだけでなく「合唱」にも効果があるという視点

今回の研究で興味深いのは、楽器演奏だけでなく「合唱」も、認知機能の維持に関連する活動として挙げられている点です。

これは、50代のギター再開者にとっても示唆に富む情報です。ギターの弾き語り(過去記事「弾き語りが上達しない人へ」も参考にしてください)のように、楽器演奏と歌を組み合わせる活動は、単独の楽器演奏よりもさらに複合的な脳の使い方をしている可能性があります。


■ 「問題解決能力」への効果という新しい視点

これまでの研究では、記憶力(ワーキングメモリなど)への効果が主に注目されてきましたが、今回の研究では「問題解決能力」の維持にも言及されている点が新しい視点です。

ギター演奏における「問題解決」とは、例えば以下のような場面で日常的に行われています。

  • 弾けないフレーズがあったとき、どう練習すれば克服できるかを考える
  • セッションで急にコードを変えられたとき、瞬時に対応する
  • 耳コピ(過去記事参照)で、聴こえた音からコードを推測する

こうした「その場で考えて対応する」経験の積み重ねが、問題解決能力の維持に良い影響を与えている可能性があります。


■ 認知症患者にも広がる「音楽の力」

音楽活動の効果は、健康な方だけでなく、すでに認知機能に課題を抱える方にも活用されている領域です。音楽療法という分野では、認知症の患者さんに対しても、音楽を通じたアプローチが行われています。

これは、音楽が持つ力が、予防としても、すでに症状がある方への支援としても、幅広く応用できる可能性を示しています。


■ 「今から始めても遅くない」という一貫したメッセージ

過去記事でご紹介した京都大学の研究では、平均年齢73歳の方々を対象にした調査で、高齢期に始めた楽器練習でも、継続することで脳の健康維持効果が得られることが示されていました。

今回の英国の研究も合わせて考えると、共通しているのは「今から始めても、続けていくことに意味がある」という一貫したメッセージです。50代でギターを再開したことは、単なる趣味の再開以上に、将来の自分への投資でもあるという捉え方ができます。


■ 50代がこの研究から実践できること

▼ 弾き語りやセッションなど、複合的な活動に挑戦する

ギターだけでなく、歌を組み合わせたり、他の人とセッションをしたりすることで、より複合的な脳の刺激を得られる可能性があります。

▼ アドリブや耳コピに挑戦する

決まったフレーズを弾くだけでなく、アドリブ(過去記事参照)や耳コピのように「その場で考える」要素を練習に取り入れることで、問題解決能力を使う機会が増えます。

▼ 何よりも「続けること」を大切にする

一時的に頑張るのではなく、無理のないペースで長く続けることが、研究が示す効果を得るための最も重要な要素です。


■ 研究結果を励みにしながらも、無理はしない

こうした研究結果は、ギターを続ける上での心強い励みになります。ただし、認知機能や脳の健康は、音楽活動だけでなく、生活習慣全体に関わる複合的なものです。過度に神経質になったり、効果を過信しすぎたりせず、あくまで「楽しみながら続ける」ことを大切にしてください。


■ 400記事という積み重ねを振り返って

この節目にあたり、あらためて振り返ると、50代からのギター再開という選択は、単なる趣味の再開にとどまらず、科学的にも裏付けのある、価値のある選択だったと言えそうです。

指の痛み、コードの壁、スランプ、家族との向き合い方——これまでの記事で扱ってきた一つひとつの悩みや工夫の積み重ねが、こうした研究結果とも重なり合いながら、50代からのギターライフを支える土台になっているのかもしれません。


■ 50代がこの研究から得られる安心感

▼ 「今からでも遅くない」という科学的な裏付け

年齢を理由に何かを諦める必要はないという、心強いメッセージが、複数の研究から一貫して示されています。

▼ 続けることそのものに価値がある

上達のスピードや技術の高さだけでなく、「続けている」という事実そのものが、脳の健康という観点からも大きな意味を持っています。

▼ 音楽活動全体が持つ広がりのある効果

楽器演奏、弾き語り、合唱など、音楽に関わる活動全般が、幅広く認知機能の維持に関連している可能性があります。


■ まとめ:生涯を通じた音楽活動の効果

ポイント内容
研究の焦点生涯を通じた音楽活動が記憶力・問題解決能力の維持に関連
対象となる活動楽器演奏だけでなく合唱も含まれる
新しい視点「問題解決能力」への効果にも言及
共通するメッセージ「今から始めて、続けること」に価値がある

50代からのギター再開は、これからの人生における脳の健康という観点からも、意義のある選択と言えそうです。焦らず、楽しみながら、これからもギターとの付き合いを続けていってください。


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