「立って弾いていると、肩が痛くなってくる」「ストラップって色々あるけど、何を基準に選べばいいんだろう」——過去記事「座って弾くのと立って弾くのはこんなに違う」でも触れましたが、立奏では肩への負担が大きな課題になります。
ストラップは、ギターを支える大切な道具であると同時に、体への負担を大きく左右する要素でもあります。この記事では、50代のギター再開者向けに、肩への負担を減らすストラップの選び方を解説します。
■ 幅の選び方:肩への負担に直結する要素
ストラップの幅は、肩への負担と動きやすさに直結する、最も重要な要素の一つです。
▼ 細めのストラップ
軽量で動きやすいものの、肩への負担は大きめになる傾向があります。アコースティックギターや、短時間の演奏に向いているとされています。
▼ 標準的な幅(5cm前後)
バランスが良く、エレキギターにも使いやすい、最も汎用性の高いサイズです。迷った場合は、まずこのサイズから試してみるのがおすすめです。
▼ 太めのストラップ
重量分散に優れており、重いギターや長時間の演奏に向いています。肩に食い込みにくいため、体への負担を減らしたい方に適しています。
▼ 50代におすすめの考え方
過去記事「首・肩・腰の痛み対策」でも触れたように、50代では体への負担を意識することが、長く演奏を続けるための大切なポイントです。負担がきついと感じる場合は、練習用にもう少し幅の広いものを使ってみるという方法も有効です。
■ 素材による違い
ストラップの素材は、革・化学繊維・コットンの3種類が主流です。それぞれ滑りやすさ・肌触り・デザイン性などが異なります。
| 素材 | 特徴 |
|---|---|
| 革(レザー) | 耐久性が高く、使い込むほど味が出る |
| ナイロン・化学繊維 | 軽量で扱いやすく、価格も手頃 |
| コットン | 柔らかい肌触りで、体になじみやすい |
▼ 滑りやすさという視点
素材によって、肩の上での滑りやすさが変わってきます。演奏中の安定性を重視する方は滑りにくい素材を、逆に自由に動きたい方はやや滑りやすい素材を選ぶという考え方もあります。
▼ クッション性も確認する
特に長時間の演奏や、重いギターを使用する際には、クッション性のあるストラップが肩への負担を軽減してくれます。
■ 長さの選び方
幅や素材よりも、実は最も重視したいのが「長さ」です。ギターは高さが少し変わるだけで、演奏のしやすさがまったく異なるためです。
▼ 長さを調節できるものを選ぶ
実際に演奏しながら最適な高さを探せるよう、長さに余裕を持って調節できるものを選ぶことが大切です。
▼ 練習用と本番用で使い分けるという工夫
ギターの演奏に慣れてきたら、練習では指の位置を確認しやすい「高め(短め)」に、本番では自由に動きやすい「低め(長め)」に、と長さを使い分けるという方法もあります。
▼ 高さと手首の角度の関係
立って弾く場合、腰あたりにギターを構えると、開放弦付近と12フレット以降を弾くときとで、手首の角度が変わります。過去記事「手首を痛めない演奏フォーム」でも触れたように、ギターの位置を高くすることで手首がまっすぐになりやすくなるため、50代の方には特にこの点を意識した高さ設定をおすすめします。
■ 見落としがちなポイント:ストラップピンの穴
ストラップには、ギターのストラップピンを通すための穴が空いています。この穴の強度は、意外と見落とされがちですが、非常に重要なポイントです。
穴が大きすぎたり、緩かったりすると、演奏中にギターが外れて落下してしまう恐れがあります。過去記事「ギターに傷をつけてしまった時の向き合い方」でも触れたように、ストラップが外れて落下するという事故は、意外と多くの方が経験しています。購入時は、穴の強度もしっかり確認しましょう。
■ 自分に合う長さの見つけ方
▼ 参考にしたいギタリストの画像を探す
「どれくらいの長さがいいかよくわからない」という場合、自分が参考にしたいギタリストの画像を検索し、同じ高さで構えてみるという方法があります。その長さを基準に、前後どれくらい余裕があるかで考えていくと、選びやすくなります。
▼ まだストラップを持っていない場合
まだ1本もストラップを持っていない方は、梱包用のビニール紐などで、まず自分に合う長さを確認してみるという方法もあります。
■ デザイン選びの考え方
▼ 悪目立ちしない選択も一つの方法
派手な柄の入ったストラップは個性を出せますが、ギター本体より目立ってしまうこともあります。単色であれば、少なくとも悪目立ちすることはないという考え方もあります。
▼ ギター本体や演奏ジャンルに合わせる
ギター本体の色や、演奏するジャンルの雰囲気に合わせて選ぶという視点も大切です。過去記事「ライブや発表会での服装選び」でも触れたように、全体の統一感を意識すると、演奏姿もより様になります。
■ 「絶対におすすめ」というストラップはない
滑り、感触、色、デザイン、長さと、選ぶ基準が非常に広いのがストラップです。そのため、「これが絶対に良い」と言い切れるものはないというのが実情です。
最終的には、実際に着用してみないとわからない部分が多くあります。ただし、多くの楽器店ではストラップの試着は行っていないため、初めての方は楽器店のスタッフに相談してみることをおすすめします。幅はどれくらいか、質感はどうかと、気になることを聞きながら選ぶと、失敗が少なくなります(過去記事「楽器店での試奏マナーとチェックポイント」も参考にしてください)。
■ 50代がストラップ選びで意識したいこと
▼ 肩への負担を最優先に考える
見た目のデザインも大切ですが、50代の方にとっては、まず肩への負担を減らすことを優先して選ぶことをおすすめします。幅の広いもの、クッション性のあるものが、この観点では有利です。
▼ ギターの重量とのバランスを考える
過去記事「ボディ材による音の違い」でも触れたように、ギターの重量はモデルによって大きく異なります。重いギターを使っている場合は、特に太めのストラップを検討する価値があります。
▼ 複数本持つという選択肢も
練習用と本番用で使い分けるという発想もあります。まずは1本、扱いやすいものから始めて、必要に応じて追加していくのも良い方法です。
■ まとめ:肩への負担を減らすストラップ選び
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| 幅 | 太めほど肩への負担が軽減される(5cm前後が標準) |
| 素材 | 革・化学繊維・コットン。滑りやすさや肌触りが異なる |
| 長さ | 余裕を持って調節できるものを選ぶ |
| クッション性 | 長時間演奏や重いギターには特に重要 |
| 穴の強度 | 落下事故を防ぐため必ず確認する |
ストラップは、演奏の快適さと体への負担を大きく左右する、地味ながら重要なアイテムです。50代のギターライフを長く楽しむために、ぜひ自分の体に合った1本を見つけてみてください。
■ 自分に合った機材選びをプロに相談したい方へ
体への負担を考慮した機材選びは、オンラインレッスンでプロに相談すると具体的なアドバイスが得られます。


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