50代からのギター再開|寝る前のギターとの付き合い方【練習後に眠れない日の対処】

ギター練習

「夜しか練習時間がないけれど、弾いた後になかなか寝つけない」「うまく弾けた日ほど頭が冴えてしまう」——夜に練習している方から、こんな声を聞くことがあります。

一方で、「ギターを弾いた日はよく眠れる」という人もいます。同じ夜の練習なのに、なぜ結果が分かれるのでしょうか。

この記事では、就寝前の練習との付き合い方を整理します。練習をやめる必要はありません。弾き方と終わり方を変えるだけで、その後の時間は変わります。


■ なぜ練習後に眠れなくなることがあるのか

▼ ① 集中状態から急に切り替わらない

難しいフレーズに取り組んでいるとき、頭は高い集中状態にあります。演奏をやめても、その状態はすぐには収まりません。布団に入ってからもフレーズが頭の中で鳴り続ける、という経験をした方も多いはずです。

▼ ② うまくいった興奮が残る

前から弾けなかった箇所が突然弾けた日。この達成感は強く、気持ちが高ぶったまま就寝時間を迎えることになります。

▼ ③ うまくいかなかった悔しさが残る

逆のパターンもあります。「なぜできないのか」と考え続けてしまい、頭が休まりません。

▼ ④ 画面を見ている

コード譜サイトや動画レッスンを見ながら練習していると、就寝直前まで明るい画面を見続けることになります。一般に、就寝前の強い光は寝つきに影響するとされています。


■ 夜の練習が悪いわけではない

まず前提として、夜の練習には利点があります。

・日中の活動で体がほぐれており、指が動きやすい
・まとまった時間を確保しやすい
・練習した内容が、その後の睡眠中に整理されるという指摘がある

問題は「夜に弾くこと」ではなく、「高い集中状態のまま布団に入ること」です。したがって対策は、練習と就寝の間に緩衝を作ることになります。


■ 就寝前のクールダウン:終わり方を変える

▼ ① 最後の10分は「弾ける曲」だけにする

新しい課題は練習の前半に置き、後半は弾き慣れた曲に切り替えます。すでに弾ける曲は集中の負荷が低く、自然に気持ちが落ち着きます。

▼ ② 音量を落として終える

同じ曲でも、強く弾くか弱く弾くかで、体の状態は変わります。最後は指弾きに切り替える、弱く弾く、といった終わり方が有効です。

▼ ③ ゆっくりしたテンポの曲で締める

速いフレーズで終わると、その速さが体に残ります。最後はテンポの遅い曲やアルペジオで終えると、切り替えがスムーズになります。

▼ ④ 譜面や画面を閉じてから数分弾く

最後の数分は、何も見ずに弾きます。画面から離れる時間を作ることと、記憶で弾く練習を兼ねられます。


■ 就寝までの30分の使い方

時間内容
就寝60分前難しい課題の練習はここまで
就寝30分前弾ける曲・ゆっくりした曲で終える
就寝20分前ギターを片付け、画面を見ない
就寝前軽く手指を伸ばす、深く息を吐く

厳密に守る必要はありませんが、「難所は早めに終わらせる」という順番だけ意識しておくと違いが出ます。


■ 練習後に頭からフレーズが離れないとき

演奏したフレーズが頭の中で繰り返される現象は、多くの人が経験します。次のような対処が知られています。

・別のことに意識を向ける(読書、単純作業)
・そのフレーズを一度最後まで頭の中で通す
・翌日の練習内容をメモして「保留」にする

3つ目が特に有効です。「明日ここから始める」と書き出してしまうと、覚えておこうとする働きが緩みます。


■ 朝型に切り替えるという選択肢

どうしても夜の練習が睡眠に影響する場合、練習時間を朝に移すという選択もあります。記事447で解説したとおり、朝は新しいことを覚える練習に向いており、夜は体を使う反復練習に向くという整理ができます。

夜は弾き慣れた曲を軽く、新しい課題は朝に——という分け方も現実的です。


■ 睡眠の不調が続く場合は

寝つきの悪さや途中で目が覚める状態が長く続く場合、練習以外の要因が関係している可能性があります。生活習慣、ストレス、体調など複数の要素が関わるため、気になる場合は医療機関に相談してください。

この記事で扱っているのは、あくまで練習の終わり方の工夫についての話です。


■ まとめ

ポイント内容
原因集中状態・興奮・悔しさ・画面の光
対策①最後の10分は弾ける曲だけ
対策②音量を落とし、テンポを遅くして終える
対策③譜面や画面を閉じてから数分弾く
対策④翌日やることをメモして保留にする
順番難しい課題は就寝60分前までに終える

夜の練習をやめる必要はありません。終わり方を少し変えるだけで、その日の締めくくりは変わります。

※本記事は一般的な情報の整理であり、医学的な診断・治療を目的としたものではありません。

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