「一人で弾いていると、どうしても単調になる」「メトロノームだけの練習が味気ない」——ギターを再開して数ヶ月経つと、こう感じる方が増えてきます。
そこで役立つのが伴奏音源(バッキングトラック)です。ドラムやベース、鍵盤が入った演奏に合わせて弾くことで、自宅にいながらバンドで演奏している状態に近づけられます。
この記事では、伴奏音源の入手方法から、効果的な使い方までを解説します。
■ 伴奏音源とは
ギターパートが抜かれた、あるいは伴奏だけで構成された演奏音源のことです。「バッキングトラック」「ジャムトラック」「マイナスワン」などと呼ばれます。
主に次の2種類があります。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| コード進行だけのもの | キーとコード進行が指定された、曲ではない音源 |
| 曲の伴奏 | 特定の曲からギターを抜いた音源 |
再開者の練習用途では、前者から始めるのがおすすめです。
■ メトロノームとの違い
メトロノームは正確ですが、拍を刻むだけです。伴奏音源には次の違いがあります。
▼ ① 和音が鳴っている
コード進行が実際に鳴っているため、自分の弾いている音が合っているかを耳で判断できます。メトロノームでは音程の確認ができません。
▼ ② グルーヴがある
ドラムとベースが入ると、拍の中の「ノリ」が生まれます。人間が演奏したときの微妙な揺れに合わせる練習になります。
▼ ③ 楽しい
これが実は最も重要です。伴奏があると、単純な練習が演奏に変わります。同じ10分でも、続けやすさがまったく違います。
■ 伴奏音源で練習できること
| 練習内容 | 得られる効果 |
|---|---|
| コードを刻む | テンポキープ、リズムの安定 |
| スケールを弾く | 音が合っているかの耳の判断 |
| アドリブ | フレーズを繋げる感覚 |
| コードチェンジ | 実際の曲のスピードで切り替える練習 |
| 曲の通し練習 | 止まらずに弾き切る訓練 |
特にテンポキープの練習効果は高くなります。一人で弾くと無自覚に速くなりますが、伴奏があるとズレがすぐわかります。
■ 伴奏音源の入手方法
▼ ① 動画サイトの伴奏音源
「バッキングトラック」「backing track」に加えて、キー(例:Am)とジャンル(blues、rockなど)を組み合わせて検索すると、多数の音源が見つかります。無料で公開されているものが数多くあります。
▼ ② 練習用アプリ
コード進行を自分で入力すると、それに合わせた伴奏を自動生成してくれるアプリがあります。テンポやジャンルも変えられるため、自分の練習に合わせやすいのが利点です。
▼ ③ 教則本の付属音源
教則本にQRコードやダウンロード形式で伴奏音源が付属している場合があります。教材の内容と連動しているため、練習の順序に迷いません。
▼ ④ 自分で録音する
コードを刻んだ演奏を録音し、それに合わせてメロディを弾くという方法もあります。手間はかかりますが、自分のテンポで練習できます。
■ 効果的な使い方5つ
▼ ① 最初はテンポの遅い音源を選ぶ
同じコード進行でも、テンポの選択肢がある場合は遅いものから始めます。速い音源に無理に合わせると、雑に弾く癖がつきます。
▼ ② 1つの音源を繰り返し使う
音源を次々に変えると、毎回慣れる時間が必要になります。同じ音源を数週間使うと、自分の変化がわかりやすくなります。
▼ ③ コードを刻むだけの日を作る
アドリブやソロを弾かず、リズムを刻むことだけに集中する日を設けます。地味ですが、バンドで最も必要になる能力です。
▼ ④ 録音して聴き返す
伴奏と自分の演奏を一緒に録音して聴くと、ズレている箇所がはっきりわかります。弾いている最中には気づけない部分です。
▼ ⑤ 3コードのシンプルな音源から始める
いきなり複雑な進行に取り組むと、コードを追うだけで手一杯になります。C・G・Amのような3コードのループから始めるのが確実です。
■ 50代の再開者に特に向いている理由
▼ 一人で「合わせる練習」ができる
バンドやセッションに参加するには、誰かと合わせる経験が必要です。しかし50代の再開では、そこまで一気に進めない方が大半です。
伴奏音源を使うと、自宅で合わせる練習ができます。実際にセッションに出る前の準備として、有効な段階になります。
▼ 練習が退屈になりにくい
再開後の挫折理由で多いのが「単調で飽きた」というものです。伴奏が入るだけで、練習の体感がまったく変わります。
■ 注意点:公開する場合は権利の確認を
自宅での練習に使う分には問題ありませんが、伴奏音源を使った演奏を動画などで公開する場合は注意が必要です。
無料で公開されている音源にも、それを制作した人の権利が発生しています。公開を前提とする場合は、その音源の利用条件を確認してください。「練習用は自由、公開は要許可」という条件が設定されていることもあります。
市販の楽曲の音源をそのまま使用するのは、公開の場では避けてください。
■ まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 伴奏音源とは | ドラム・ベース入りの伴奏だけの音源 |
| メトロノームとの違い | 和音が鳴る、グルーヴがある、楽しい |
| 入手方法 | 動画サイト、練習アプリ、教則本付属 |
| 始め方 | 3コードの遅いテンポから |
| 効果的な使い方 | 同じ音源を繰り返す、録音して聴き返す |
| 注意点 | 公開する場合は音源の利用条件を確認 |
一人の練習に伴奏を加えるだけで、部屋の中の音が変わります。まずは「backing track Am slow blues」あたりで検索して、1つ試してみてください。


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