50代からのギター再開|ボサノバの基本コードとリズムパターン入門

ギター練習

「おしゃれでゆったりした音楽を弾いてみたい」「カフェで流れているような音楽を自分で弾けたら」——ギターを再開した50代の方から、こんな声をよく耳にします。

そんな憧れを叶えてくれるのが「ボサノバ」です。ブラジル生まれのボサノバは、ジャズのおしゃれなコードワークとサンバのリズムを組み合わせた音楽で、ギター1本で弾くと特に魅力が際立ちます。

難しそうに見えますが、基本のコードとリズムパターンを覚えれば、50代から始めた方でも十分楽しめます。この記事では、ボサノバの基本コードとリズムパターンをステップ順に解説します。


■ ボサノバとは?

ボサノバ(Bossa Nova)は1950年代後半にブラジルで生まれた音楽スタイルです。「ボサ(Bossa)」は「洗練されたスタイル」、「ノバ(Nova)」は「新しい」を意味し、当時の新しいトレンドとして世界に広まりました。

代表的なアーティストはジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン(ボサノバの父)、スタン・ゲッツなど。代表曲は「イパネマの娘」「ガーダ・デル・ボサ(黒いオルフェ)」「コルコバード」などが有名です。

【ボサノバがギターと相性が良い理由】
・ギター1本でリズム・ベースライン・コードをすべて表現できる
・テンポが速くなく落ち着いて練習できる
・コードのおしゃれな響きが弾いていて気持ちいい
・50代の感性に合ったメロウで大人っぽい音楽


■ ボサノバに使われる基本コード5種

ボサノバはジャズ系の4和音コードが多用されます。#128記事のジャズコードと重なりますが、ボサノバ特有の押さえ方も合わせて紹介します。

▼ ① Amaj7(エーメジャーセブン)

【押さえ方】
1弦:開放
2弦:2フレット(中指)
3弦:1フレット(人差し指)
4弦:2フレット(薬指)
5弦:0(開放)
6弦:×(鳴らさない)

明るく落ち着いた響きで、ボサノバの「安定したトニック」として頻繁に登場します。


▼ ② Am7(エーマイナーセブン)

【押さえ方】
1弦:開放
2弦:1フレット(人差し指)
3弦:開放
4弦:2フレット(中指)
5弦:開放
6弦:×

哀愁のある落ち着いた響き。ボサノバのマイナーコードの基本です。


▼ ③ D7(ディーセブンス)

【押さえ方】
1弦:2フレット(中指)
2弦:1フレット(人差し指)
3弦:2フレット(薬指)
4弦:開放
5弦:×
6弦:×

緊張感のある響きで、次のコードへ解決しようとする「方向性」を持ちます。ツーファイブワン進行の「ファイブ」として活躍します。


▼ ④ Dm7(ディーマイナーセブン)

【押さえ方】
1弦:1フレット(人差し指)
2弦:1フレット(人差し指)
3弦:2フレット(中指)
4弦:開放
5弦:×
6弦:×

ボサノバのマイナー系コード進行に必ず登場する重要コードです。


▼ ⑤ G7(ジーセブンス)

【押さえ方】
1弦:1フレット(人差し指)
2弦:開放
3弦:開放
4弦:開放
5弦:2フレット(中指)
6弦:3フレット(薬指)

「Amaj7への解決感」が強いコードです。Am7→D7→G7→Cmaj7のような進行でよく使われます。


■ ボサノバの基本リズムパターン

ボサノバの最大の特徴は独特のリズムパターンです。ポップスのような単純なストロークではなく、「ベース音+コード」を交互に弾く「コンピング」が基本スタイルです。

▼ 基本パターン(4拍子)

拍の数え方:1・2・3・4

1拍目:親指で5弦(または6弦)のルート音をダウンピッキング
2拍目前半:残りの指で2・3・4弦のコード音を同時に弾く
2拍目後半:同じコード音を再度弾く
3拍目:親指で5弦のルート音を再度弾く
4拍目前半:コード音を弾く
4拍目後半:コード音を再度弾く

文章では伝わりにくいですが、「ドン・チャチャ・ドン・チャチャ」のようなイメージです。

【練習の流れ】

  1. まず親指でルート音だけを4拍子で弾く練習をする
  2. 次にコード音だけを4拍子で弾く練習をする
  3. 慣れてきたら「ルート音+コード音」を交互に弾く

■ ボサノバ入門曲:イパネマの娘のコード進行(簡略版)

最も有名なボサノバの名曲「イパネマの娘」のAパートの簡略版コード進行です。

Fmaj7 → G7 → Gm7 → Fmaj7

この4コードを繰り返すだけで、ボサノバの雰囲気が出ます。まずはこの4コードをゆっくりコードチェンジする練習から始めましょう。


■ ボサノバを練習するための3つのコツ

  1. フィンガーピッキングから始める:ピックではなく指で弾く方がボサノバらしい柔らかい音色になります。まず親指と人差し指だけで弾く練習から始めましょう
  2. テンポを落として正確に:ボサノバはゆっくりしたテンポが基本です。BPM70〜80程度から練習を始め、コードチェンジとリズムが安定してからテンポを上げましょう
  3. 本物のボサノバを耳で聴く:ジョアン・ジルベルトやアストラッド・ジルベルトの演奏をBGMとして流しながら練習すると、自然にボサノバのグルーヴが体に染み込みます

■ 50代にボサノバが特におすすめな理由

ボサノバは「大人の音楽」です。激しいテクニックより繊細な表現が大切で、人生経験が豊かな50代のギタリストほど、その奥深さを感じながら演奏できます。

コーヒーを飲みながら、自分のペースでゆっくり楽しむ——そんな50代のライフスタイルとボサノバは完璧にマッチします。


■ ボサノバをもっと深く学びたい方へ

ボサノバ特有のリズムパターンや指使いは、独学では身につきにくい部分もあります。オンラインレッスンでプロに一度見てもらうと、上達が一気に加速します。

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コード響きの特徴使われる場面
Amaj7明るく落ち着いたトニック(安定した着地点)
Am7哀愁のある落ち着きマイナー系進行
D7緊張・方向性ドミナント(解決したがる)
Dm7柔らかい哀愁サブドミナント系
G7緊張・解決感ドミナント→トニックへの橋渡し

ボサノバは「弾くほどに深みが増す音楽」です。最初はシンプルなコード進行から始めて、少しずつリズムパターンを磨いていきましょう。

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