「弦交換って難しそう…」「やり方がわからなくていつも楽器店に頼んでいる」——ギターを再開した50代の方から、弦交換について相談されることがよくあります。
弦交換は最初は手間に感じますが、手順を覚えてしまえば15〜20分でできる作業です。自分で交換できるようになると、コスト節約になるだけでなく、ギターへの愛着も深まります。
この記事では、50代のギター再開者向けにアコースティックギターとエレキギターの弦交換手順を、それぞれ丁寧に解説します。
■ 弦交換前に必要な道具
弦の張り替えを始める前に、以下のものを用意しましょう。交換用の弦・弦切り用のニッパー・ストリングワインダー・クロス。ストリングワインダーとはペグを回すときに使う道具です。なくても問題はありませんが、あるほうが作業しやすくなります。
| 道具 | 必要度 | 用途 |
|---|---|---|
| 新しい弦 | 必須 | 交換用 |
| ニッパー(ストリングカッター) | 必須 | 余分な弦を切る |
| ストリングワインダー | あると便利 | ペグを素早く回す |
| ブリッジピン抜き | アコギのみ必須 | ピンを安全に抜く |
| クロス | あると便利 | 指板・ボディを拭く |
■ 【アコースティックギター】弦交換の手順
▼ ステップ1:古い弦を外す
ペグを回して弦をゆるめます。目安としては手だけでペグに巻かれた部分が外せるようになるくらいまで緩めましょう。
弦を緩め終わったら、ニッパーで古い弦を切ります。張ってある中心部分を切ると弦を外しやすくなります。
▼ ステップ2:ブリッジピンを抜く
ブリッジピンを抜く際にはギターのホール内に手を入れ裏側から押し上げるか、専用の工具を使うと簡単に抜くことができます。
▼ ステップ3:指板・ボディを拭く
弦を外した状態でフレットや指板、ブリッジ周辺の汚れを拭き取るのが最適なタイミングです。必要であれば指板オイルを塗るのもこのタイミングです。
▼ ステップ4:新しい弦をブリッジに固定する
新しい弦の端を折り曲げてブリッジピン穴に差し込み、ブリッジピンで固定します。
【重要なポイント】弦の折り曲げ部分がサドル方向に向くよう差し込みます。ブリッジピンをしっかり押し込んで固定されているか確認してください。
▼ ステップ5:ペグに弦を巻く
弦をナットの溝に通し、ペグポストの穴に弦を通します。
1フレットまで弦を弛ませたあと、右手は弦を横に軽く引っ張りながら左手でペグを回していきます。
弦を巻くときは向かい合った状態で反時計回りに回します。時計回りにしてしまうと巻きが違うため要注意です。弦が下の方向に向かって巻かれているかをチェックします。
▼ ステップ6:余分な弦を切ってチューニング
余った弦をニッパーでカットします。新しい弦はすぐに狂いやすいため、チューニングを繰り返し行います。
■ 【エレキギター】弦交換の手順
エレキギターはブリッジの種類(ストラトタイプ・レスポールタイプなど)によって手順が少し異なりますが、基本的な流れは同じです。
▼ ステップ1:古い弦を外す
ペグを回して弦をゆるめ、ニッパーで切って取り外します。エレキギターはブリッジピンがないため、アコギより取り外しが簡単です。
▼ ステップ2:ボディ・指板を拭く
弦を外したタイミングでボディ・指板を拭きます。
▼ ステップ3:ブリッジから弦を通す
ストラトタイプの場合は裏通し(ボディ裏から弦を通す)、レスポールタイプはブリッジのサドルに乗せるだけと、タイプによって異なります。手持ちのギターのブリッジ構造を確認してから作業してください。
▼ ステップ4:ペグに弦を巻く
弦をナットの溝に通し、ペグに巻き付けます。アコギと同様に、弦は下方向に向かって巻き付けることが基本です。
巻き数の目安:高音弦(1〜3弦)は3〜4巻き、低音弦(4〜6弦)は2〜3巻き程度が適切です。
▼ ステップ5:余分な弦を切ってチューニング
余った弦をカットし、チューニングを繰り返し行います。
■ 弦交換後に必ずやること:弦の馴染ませ
新しい弦は張り直後は伸びやすくチューニングが狂いやすいため、弦を馴染ませる作業が必要です。
【弦の馴染ませ方】
- チューニングを合わせる
- 各弦を指で軽く引っ張ってから離す(1〜2回)
- 再度チューニングを合わせる
- これを3〜5回繰り返す
この作業を繰り返すことでチューニングが安定するまでの時間が大幅に短縮されます。
■ 弦交換の頻度の目安
交換が必要となる頻度はギターの使用状況や弦の状態によって異なりますが、だいたい月に1回が目安と言われています。
| 練習頻度 | 交換の目安 |
|---|---|
| 毎日練習 | 月1回 |
| 週3〜4回 | 1〜2ヶ月に1回 |
| 週1〜2回 | 2〜3ヶ月に1回 |
コーティング弦を使用している場合は、ノンコーティング弦より交換頻度を減らすことができます。
■ 50代の弦交換で特に注意すること
・ギターの弦の先端は硬く尖っていますので、手や目などに思わぬケガをすることのないよう、作業時は十分注意してください。特に切った弦の端は鋭いため、切り口に注意しましょう
・老眼が気になる方はルーペや明るい照明下で作業すると安全です
・無理に急がず、1本ずつ丁寧に交換しましょう
■ まとめ:弦交換の手順早見表
| 手順 | アコギ | エレキ |
|---|---|---|
| 古い弦を緩めて切る | ✓ | ✓ |
| ブリッジピンを抜く | ✓(必要) | 不要 |
| 指板・ボディを拭く | ✓ | ✓ |
| 新しい弦を固定する | ピン固定 | ブリッジ構造による |
| ペグに巻き付ける | 下方向に2〜4巻き | 下方向に2〜4巻き |
| 余分な弦を切る | ✓ | ✓ |
| 弦を馴染ませてチューニング | ✓ | ✓ |
弦交換は1〜2回やってみると自然と手順が身につきます。「自分でメンテナンスできる」という感覚が、ギターへの愛着をさらに深めてくれますよ。
■ 弦交換の方法をプロに教えてもらいたい方へ
弦交換の正しい方法やメンテナンスの基礎は、オンラインレッスンでプロに直接教えてもらうとスムーズに習得できます。


コメント