50代からのギター再開|フレット数(21・22・24)の違いと選び方【ギター選びの意外な盲点】

ギター機材

「ギターのスペック表に『22フレット』とか『24フレット』って書いてあるけど、何が違うの?」「フレットが多い方がいいギターなの?」——エレキギターの購入を検討している50代の方から、こんな質問をよく受けます。

フレット数と聞いて、多くの方がまず意識するのは演奏できる音域です。しかし実は、音域だけでなくサウンドや弾きやすさにも影響する、奥深いテーマなのです。

この記事では、50代のギター再開者向けに、フレット数の違いと選び方を解説します。


■ フレット数とは何か

フレット数は、その名の通りギターの指板に打ち込まれているフレットの数を指します。21フレット、22フレット、24フレットが代表的な仕様で、フレット数が多いほど、高い音まで演奏できる音域が広がります。

▼ フレット数によるオクターブの違い

22フレット仕様では最高音がレギュラーでD、24フレット仕様ではさらに1音高いEまで出すことができます。24フレットあれば、開放弦から2オクターブの音域をカバーできるため、ギターソロを弾くときに音域の心配をしなくて済むというメリットがあります。


■ スケール(弦長)とフレット数は別の話

フレット数の話でよく混同されるのが「スケール(弦長)」です。ギターのナットからブリッジまでの長さを「スケール」と呼び、フェンダーのストラトキャスターなどは約648mm(ロングスケール)、ギブソンのレスポールなどは約628mm(ミディアムスケール)が代表的です。

22フレットや24フレットの違いは、実はこのスケールの長さとは無関係です。22フレも24フレも、指板の長さを調整して増減することで生み出されており、スケールそのものが変わるわけではありません。

▼ スケールが演奏性に与える影響

スケールが長いとフレットの間隔が広くなり、手の小さい人は左手で弦を押さえるときに指が届きにくくなることがあります。逆にスケールが短いと、ハイポジションの押弦が窮屈に感じる場合もあります。指が太い方はこの影響を受けやすく、指が細い方はあまり気にならない傾向があります。


■ 各フレット数の特徴

▼ 21フレット:ヴィンテージ志向の伝統的な仕様

21フレットのギターは、ネックが短めなため弾きやすく、特にブルースやロックのジャンルで好まれます。音の響きが自然で、ハイフレットを多用しないプレイヤーには十分な音域を提供します。ヴィンテージ志向のギタリストに人気の高い仕様です。

▼ 22フレット:現代の標準的な仕様

現代のギターに広く採用されている標準的な仕様です。21フレットのモデルに比べて1フレット分高音が出せるため、ギターソロやリードプレイにおいて表現の幅が広がります。ロックやフュージョン、メタルなど、幅広いスタイルに適しており、多くのギタリストにとって扱いやすい選択肢です。

フロントピックアップの位置にも特徴があります。22フレット仕様の場合、フロントピックアップがスケールのちょうど1/4の位置にくることが多く、これはハーモニクスポイントに近いため、フロントピックアップの音がより豊かになるという利点があります。

▼ 24フレット:広い音域とテクニカルな演奏に対応

24フレット仕様は、より広い音域を求めるギタリストに適したモデルです。22フレット仕様よりも2フレット分高音が出せるため、ソロ演奏やテクニカルなプレイにおいて表現の幅が広がります。特に速弾きを多用するロックやメタルのギタリストに人気があります。

24フレットのギターはネックが長くなるため、弾き心地が変わる点も特徴です。ハイフレットの演奏がしやすいようにヒールレスジョイントやスムーズなカッタウェイが施されたモデルが多く、手の届きやすさを考慮した設計がされています。


■ フレット数によるボディ形状の違い

ハイフレットでの演奏性を考慮し、24フレットの方がカッタウェイ(ボディがえぐれている部分)が深くなる傾向があります。結果的にネックがより端までボディに接続されている形になり、22フレット仕様の方がネックとボディの接合部が強固になります。

このため、ネックとボディ全体の鳴りは、振動がより良く響く22フレット仕様に分があるという見方もあります。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、モデルによって大きく異なります。


■ どのジャンルにどのフレット数が向いているか

▼ 21フレット・22フレットで十分なジャンル

最近の流行曲やジャズ・クラシック系の曲では、ほとんど24フレットまで使用しません。22フレットあれば、これらのジャンルの曲は問題なく弾けます。ブルースやポップス中心の演奏には、21〜22フレットが十分対応できます。

▼ 24フレットが活きるジャンル

24フレット使う曲は、メタルやロック系の曲に多い傾向があります。1980年代当時のハードロック・ヘヴィメタルブームの中で、ハイトーンが求められ、24フレットギターが登場した経緯があります。速弾きやテクニカルなギターソロを弾きたい方には、24フレットが安心できる選択です。


■ 初心者にはどのフレット数がおすすめか

一般的に、21フレットや22フレットのギターが初心者向けとされることが多く、その理由は扱いやすさと演奏性にあります。ネックが比較的短く、手の小さい初心者でも押さえやすいというメリットがあります。また、クラシックなギターデザインが多く、さまざまなジャンルに対応しやすいため、最初の1本として選びやすいといえます。

一方、24フレットのギターは音域が広く、ハイフレットの演奏にも対応できますが、ネックが長くなるため慣れるまで時間がかかる場合があります。ただし、演奏スタイルによっては24フレットを最初から選ぶことも問題ありません。


■ 50代がフレット数を選ぶ際に考えたいこと

▼ 自分が弾きたいジャンルから逆算する

ブルースやフォーク、シンプルなポップスの弾き語りが中心であれば、21〜22フレットで全く不自由しません。過去にコピーしたい曲があるなら、そのアーティストが使用しているギターのフレット数を確認するのも良い方法です。

▼ 手の大きさ・指の太さを考慮する

指が太い方や手が大きくない方は、フレット間隔が狭くなる24フレット仕様よりも、22フレット仕様の方が押さえやすく感じることがあります。楽器店で実際に試奏して、自分の手にしっくりくるかを確認しましょう。

▼ 「もしものために」24フレットを選ぶ考え方もある

色んなジャンルに手を付けたい方や、将来的にどんな曲を弾くことになるかわからないという方には、あらかじめ24フレットのギターを選んでおくと、フレット数が足りなくて弾けないという心配をしなくて済むという安心感があります。


■ まとめ:フレット数の選び方

フレット数特徴向いている方
21フレットヴィンテージ志向・自然な響きブルース・ロック・伝統的なサウンドを求める方
22フレット現代の標準仕様・バランスが良い幅広いジャンルに対応したい方・初心者
24フレット広い音域・テクニカルな演奏対応メタル・ロック・速弾きをしたい方

フレット数は、演奏できる音域だけでなく、サウンドの傾向やネックの弾きやすさにも関わる、意外と奥深いテーマです。自分が弾きたいジャンルや手の大きさを考慮しながら、次のギター選びの参考にしてみてください。


■ 自分に合ったギター選びをプロに相談したい方へ

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