「初めてバンドでライブに出ることになったけど、リハーサルって何をするんだろう」「当日の流れがわからなくて不安」——初めてのライブ出演を控えた50代のギタリストから、こんな声をよく聞きます。
初めてのライブは、リハーサルが一番の難関です。あらかじめリハーサルで何をするのかを把握しておくと、当日の心のゆとりに大きくつながります。この記事では、50代のギター再開者向けに、ライブ当日のリハーサルの流れと持ち物を解説します。
■ リハーサルの本当の目的
「リハ」と聞くと「1曲まるまる演奏するのかな」と思うかもしれませんが、そうではないことが多いです。実際のリハーサルは、音のバランスを整えるための時間です。
ギターの音が大きすぎる、ベースが聞こえない、ボーカルの返し(モニター)をもっと欲しい——といった、自分たちが演奏しやすくなるためのお願いをする時間なのです。裏方のスタッフと一緒にベストな状態を作り、本番につなげることが目的です。
■ リハーサルの具体的な手順
▼ ステップ1:機材をステージに運び込む
リハ時間になったら、機材をステージに運び込みます。手際よく準備しますが、慌てるとギターを倒したり、シールドに引っかかったりすることがあるため、落ち着いて動くことを心がけましょう。
ライブハウスによってはスタッフから誘導される場合もありますが、指示がない場合は、前のバンドが撤収したら自ら進んでステージに向かいます。
▼ ステップ2:ギター・エフェクターの接続
機材を運び込んだら、ギターとエフェクターを接続します。接続順を間違えないよう、落ち着いて確認しながら進めましょう。エフェクターの配線も、ステージ上を想定した状態で繋いでおくと安心です。
▼ ステップ3:アンプの設定〜音出し
アンプの電源を入れる際は、すべてのツマミがゼロになっていることを必ず確認してから入れましょう。いきなり音量が出てしまうトラブルを防げます。
▼ ステップ4:PAさんの指示に従ってサウンドチェック
セッティングが完了したら、メンバー全員の準備ができたことを確認して、PA(音響スタッフ)さんに「セッティングOKです」と伝えるのがマナーです。
サウンドチェックが始まったら、PAさんの指示をしっかり聞きましょう。多くのPAは「全体でワンコーラスやってみてください」というように指示を出すことが多いです。
▼ ステップ5:バンドで音出し・中音の確認
バンド全体で音を出し、自分たちにとって聴きやすい「中音」を確認・調整します。ギターの音が聴こえにくい、モニターの音をもう少し欲しい、といった要望があれば、遠慮せずにスタッフさんに相談しましょう。
▼ ステップ6:セッティングのメモを取る
音出しや演奏が終わったら、必ずアンプの目盛りなどのセッティングをメモしておきましょう。スマホで写真を撮っておくのもおすすめです。「すぐに片付けないと」と焦って忘れそうになりますが、本番でセッティングが変わってしまうとリハーサルの意味がなくなってしまいます。
メモを取ったら素早く片付け、次のバンドのリハーサルや本番の時間に配慮することも大切なマナーです。
■ ライブ当日の持ち物チェックリスト
▼ ギター関連(絶対に必要なもの)
- ギター本体
- ストラップ
- ピック(複数枚)
- 予備の弦
- シールドケーブル(できればスパイラルタイプの予備も)
- チューナー(クリップ式でライトが付くものが見やすい)
▼ エフェクター関連
- エフェクターボード
- 予備のシールドケーブル
- 電源ケーブル
- 予備のパッチケーブル数本
▼ 便利な小物
- 指板潤滑剤
- クロス
- 接点復活剤
- 六角レンチなどの調整工具
- カポタスト(自分が使わなくても、誰かが必要になった時のために)
▼ その他
- セットリスト(大きめの文字で見やすく作る)
- 衣装・タオル・整髪料・汗ふきシート
- ガムテープ・ペンなどの文房具(機材の応急処置や貼り紙に便利)
忘れがちなのが予備の弦と接点復活剤です。万が一のトラブルに備えて、必ず持参しておきましょう。
■ トラブルシューティング:音が出ないときの確認事項
リハーサル中、機材トラブルで音が出ないなどのイレギュラーがあると、かなり焦ってしまうものです。しかし、落ち着いて以下を一つひとつ確認しましょう。
| 確認項目 | チェックポイント |
|---|---|
| エフェクターの電源 | 入っているか |
| エフェクターのボリューム | 上がっているか |
| シールドの接続順 | 合っているか |
| アンプのボリューム | 上がっているか |
| ギター本体のボリューム | 上がっているか |
それでも音が出ない場合は、早めにPAさんにヘルプを出しましょう。ライブハウスのスタッフさんはこういったトラブルに慣れているので、落ち着いて頼ることが大切です。
■ 楽屋でのマナー
楽屋(控室)は、他のバンドと共有スペースになっていることが多くあります。だからこそ「お互いさま」の気持ちで過ごすことが大切です。荷物は広げすぎず、音出しは控えめに、場所は譲り合いましょう。
初対面のバンドの方にも「よろしくお願いします」のひと言があるだけで、その場の空気がふわっと和らぎます。財布などの金銭が入ったものは、必ず肌身離さず身につけておくことも忘れないようにしましょう。
■ リハーサルまでの過ごし方
リハーサルまでの時間は、ウォーミングアップをして身体と心の準備をするのがおすすめです。楽器はシールドと電源ケーブル以外を全てセットアップしておくと、スムーズに動けます。
チューニングも楽屋で済ませておき、ステージ上では微調整する程度にしておくと、限られたリハーサル時間を有効に使えます。エフェクターは複数個バラバラに持ち込むより、エフェクターボードにまとめて組み込んでおくと、セッティングの時間を短縮できます。
■ 50代がライブ当日に意識したいこと
▼ 早めに会場に着く
思わぬアクシデントが起こっても心に余裕を持って対応できるよう、早めに会場に到着することをおすすめします。
▼ 完璧を目指しすぎない
リハーサルは完璧な演奏をする場ではなく、音の確認をする時間です。多少うまくいかない部分があっても、それを調整するのがリハーサルの本来の役割だと捉えると、気持ちが楽になります。
▼ 自分専用の持ち物リストを作る
人によって必要なものは異なります。譜面や譜面台を使う人、メガネを持ち歩く人など、様々です。一度経験してみて「これは要らなかった」「これがあればよかった」を振り返りながら、自分専用のリストを作っていくことをおすすめします。
▼ スタッフや共演者への挨拶を大切にする
「(バンド名)の(苗字)です。今日はお世話になります。よろしくお願いします」という挨拶は基本です。当日のライブを一緒に作っていく方々なので、気持ちよく挨拶をして、お互い良い気持ちで協力し合いましょう。
■ 50代がライブ経験から得られるもの
初めてのライブ出演は緊張も伴いますが、50代からの挑戦だからこそ得られる達成感があります。事前に流れを知っておくだけで、当日の余裕がまったく違ってきます。長年の社会人経験は、こうした本番での落ち着いた対応力にも活きてくるはずです。
■ まとめ:ライブ当日のリハーサルの流れ
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① 機材搬入 | 落ち着いて丁寧に運び込む |
| ② 接続 | ギター・エフェクターを正しい順番で接続 |
| ③ アンプ設定 | ツマミゼロを確認してから電源オン |
| ④ サウンドチェック | PAさんの指示に従う |
| ⑤ 音出し・中音確認 | 遠慮せず調整を依頼する |
| ⑥ セッティングをメモ | 本番前に忘れず記録する |
初めてのライブは不安がつきものですが、流れを事前に知っておくことで、当日を落ち着いて楽しむことができます。50代のギター再開者にとって、初めてのステージは、これからのギターライフを豊かにする特別な経験になるはずです。
■ ライブに向けた準備をプロと一緒に進めたい方へ
初めてのライブに向けた演奏の仕上げは、オンラインレッスンでプロに相談すると安心して本番を迎えられます。


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