50代からのギター再開|スランプの正体は「練習量と必要量のズレ」【耳のトレーニングという解決策】

ギター練習

「初心者の頃はどんどん上達を実感できたのに、最近は伸び悩んでいる気がする」——過去記事「寝る前のイメージトレーニングで上達する」でもスランプについて触れましたが、今回はもう少し具体的に、スランプの原因と、それを解消する練習法について考えてみたいと思います。

この記事では、50代のギター再開者向けに、スランプの正体と、「耳のトレーニング」という解決策を解説します。


■ スランプの意外な原因:「必要な練習量」の変化

ギターを始めたばかりの初心者の頃は、上達を実感するために必要な練習量は、実はそれほど多くありません。少し練習しただけでも、目に見えて上達を感じられる時期です。

しかし、中級者や上級者になるにつれて、上達を実感するために必要な練習量は増えていきます。いわゆる「スランプ」と呼ばれる伸び悩みの原因の一つは、この「必要な練習量」と「実際に行える練習量」が釣り合っていないことにあると考えられています。

つまり、以前と同じペースで練習を続けているだけでは、以前と同じような上達の実感を得にくくなるのは、ある意味で自然なことなのです。


■ 「練習量」は「練習時間」とイコールではない

ここで大切な視点があります。練習量というのは、練習時間と単純にイコールではありません。同じ練習時間であっても、練習の質と効率を上げることで、実質的な練習量を増やすことができます。

つまり、忙しくて練習時間を増やせない50代の方でも、練習の質を高める工夫をすることで、スランプへの対処が可能だということです(過去記事「忙しくても続けられる練習時間の作り方」も参考にしてください)。


■ 練習の質を上げる方法:耳のトレーニング(イヤートレーニング)

練習の質と効率を上げるための一つのアプローチとして「イヤートレーニング(耳のトレーニング)」が挙げられます。

過去記事「コード進行の耳コピに挑戦」でも触れたように、耳を鍛えることは、単に曲を聴き取る力だけでなく、自分の演奏を客観的に評価する力にもつながります。耳が鍛えられることで、これまで気づかなかった自分の演奏の粗や、改善すべきポイントに気づけるようになり、結果として練習の効率が高まっていきます。


■ スランプは「失敗」ではなく「成長過程」

過去記事「寝る前のイメージトレーニングで上達する」でも触れたように、スランプは「失敗」や「才能の限界」として捉えるのではなく、成長過程への一時的な期間と理解することが大切です。

多くの場合、スランプは急激な技術向上の後に起こる、一時的な停滞期間だとされています。脳が新しい情報を整理・統合する過程で、一時的なパフォーマンスの低下が起こることは、学習科学の分野でも指摘されています。


■ スランプの原因を明確にする

長くギターを続けていると、時としてスランプに陥り、どうしてもやる気が出ない時があります。原因は様々ですが、大きく分けると以下のようなパターンが考えられます。

▼ ① 技術的な問題

特定のテクニックが上手くいかない、コードチェンジがスムーズにいかないといった、具体的な技術面での壁です。

▼ ② 創造力の低下

新しいアイデアやフレーズが浮かばず、マンネリを感じている状態です。

▼ ③ モチベーションの低下

練習そのものへの意欲が湧かず、ギターを手に取る回数が減っている状態です。

まず自分が何に悩んでいるかを明確にすることが、スランプ脱出の第一歩です。


■ 他の音楽活動でリフレッシュするという方法

しばらくギターから離れて、他の音楽活動(コンサート鑑賞、音楽理論の学習など)に時間を使うことも、スランプ脱出の一つの方法として紹介されています。過去記事「上達すると音楽の聴こえ方が変わる」でも触れたように、ギター以外の音楽との触れ合いが、新しい視点をもたらしてくれることがあります。


■ 複数の楽器・活動を持つという視点

音楽教室で複数楽器を習っている方の例では、一方の練習に行き詰まった際、もう一方の楽器に触れることで、脳が良いリフレッシュ状態になるという指摘があります。楽器を持ち替えることで、使う筋肉や意識するポイントが切り替わり、常に新鮮な気持ちで音楽に向き合えるようになるとされています。

ギター一本に絞っている方でも、この考え方は応用できます。例えば、コード弾きに行き詰まったら単音のスケール練習に切り替える、耳コピに疲れたらリズム練習に切り替えるといったように、練習の種類を変えることで、同じような「持ち替え」の効果が得られる可能性があります。


■ 50代がこのスランプ理解から得られるメリット

▼ 「必要な練習量が増えている」という理解が焦りを減らす

伸び悩みを感じたとき、「自分の努力が足りないのでは」と考えるより、「必要な練習量そのものが変化している」という理解を持つことで、必要以上に自分を責めずに済みます。

▼ 練習の「量」より「質」に目を向けられる

過去記事「忙しくても続けられる練習時間の作り方」でも触れたように、限られた時間の中でも、質を高める工夫次第で上達は続けられます。

▼ 耳のトレーニングという具体的な対策が見つかる

漠然とした不安に対して、「耳を鍛える」という具体的な行動指針が持てることで、スランプへの向き合い方が前向きになります。


■ 50代がこのスランプ対策に取り組む際のアドバイス

▼ まず自分のスランプの原因を言葉にする

技術的な問題なのか、モチベーションの問題なのかを、具体的に言葉にしてみましょう。

▼ 耳のトレーニングを日々の練習に組み込む

過去記事「上達すると音楽の聴こえ方が変わる」「コード進行の耳コピに挑戦」も参考にしながら、耳を鍛える練習を少しずつ取り入れてみましょう。

▼ 焦らず、成長過程として受け入れる

スランプは、上達している証でもあります。焦らず、この期間を「成長の一部」として受け入れる姿勢が大切です。


■ まとめ:スランプの正体と対策

ポイント内容
スランプの原因必要な練習量と実際の練習量のズレ
練習量の考え方練習時間とイコールではなく、質と効率で増やせる
具体的な対策耳のトレーニング(イヤートレーニング)
リフレッシュ法他の音楽活動に触れる・練習の種類を変える
捉え方「失敗」ではなく「成長過程」として理解する

スランプは、上達の過程で誰もが経験する自然な現象です。50代のギターライフに、耳のトレーニングという具体的な対策を取り入れて、焦らず前向きに向き合ってみてください。


■ スランプの乗り越え方をプロと一緒に考えたい方へ

練習の質を高める具体的な方法は、オンラインレッスンでプロに相談すると新たな視点が見つかることがあります。

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