「久しぶりにギターを弾こうと思うが、何から手をつければいいのかわからない」——再開を考えている50代の方から、最も多く聞く言葉です。
いきなり好きな曲に挑戦して、指が動かず落胆する。これが再開直後に最も起きやすい失敗です。順番を決めておけば、その落胆は避けられます。
この記事では、再開してから最初の7日間にやることを、1日ずつ具体的に整理しました。1日20〜30分を想定しています。
■ 1日目:楽器の状態を確認する
弾く前に、ギター自体が使える状態かを確認します。
・ネックが大きく反っていないか
・ボディやブリッジに割れ・浮きがないか
・ペグが正常に回るか
・エレキの場合、音が出るか
ここで異常が見つかったら、弾く前に楽器店へ相談してください。弦を張ってから壊れるケースがあります。問題がなければ、この日は状態確認だけで終わっても構いません。
■ 2日目:弦を交換する
数年触っていないギターの弦は、見た目に問題がなくても劣化しています。切れやすく、音も伸びません。
自分で交換するのが難しければ、楽器店で依頼できます。点検・弦高調整とまとめて頼むと、この後の6日間が格段に快適になります。
弦が新しくなると、それだけで「弾こう」という気持ちが動きます。
■ 3日目:チューニングと構え方を確認する
▼ チューニング
クリップチューナーをヘッドに挟み、6弦から順に合わせます。新しい弦は伸びるため、数分ごとに狂います。この日は何度も合わせ直すことになりますが、それが正常です。
▼ 構え方
・椅子に浅めに座り、背中を丸めすぎない
・肩を上げない
・親指はネックの裏の中央に添える
この日は音を出さなくても構いません。構えて、指を弦に置くだけで十分です。
■ 4日目:開放弦と単音を鳴らす
コードには進みません。6本の弦を1本ずつ、ゆっくり鳴らします。
・開放弦を1弦から6弦まで順に鳴らす
・1〜4フレットを人差し指から小指で順に押さえる(クロマチック運指)
・押さえる位置はフレットのすぐ近く
この段階で、指先の痛みを感じる方が多いはずです。痛みが出たらその日は終了してください。ブランクがある場合、指先の皮膚は柔らかい状態に戻っています。
■ 5日目:コードを3つだけ思い出す
C、G、Am——この3つに絞ります。
| コード | 押さえ方の目安 |
|---|---|
| C | 1弦は省略しても構わない |
| G | 小指を使わない簡易形から |
| Am | 3本指で押さえられる |
全部の弦が綺麗に鳴らなくても構いません。この段階では「形を思い出す」ことが目的です。
Fコードには、まだ手を出さないでください。再開初週でFに挑戦して挫折する人が非常に多いためです。
■ 6日目:3つのコードをつなげる
C→G→Am→C の順に、ゆっくり切り替えます。
・テンポは気にしない
・切り替えに5秒かかっても構わない
・押さえてから鳴らす、を繰り返す
最初は指が迷いますが、これは正常です。この日にできなくても、翌週にはできるようになります。
コードチェンジのコツは、次のコードで動かない指を先に決めておくことです。C→Amは人差し指と中指がほぼ動きません。
■ 7日目:1曲の一部を弾いてみる
3つのコードで弾ける曲を1曲探し、そのうち8小節だけを弾いてみます。
コード譜サイトで「C G Am」の曲を検索すると、候補が見つかります。自分が若い頃に聴いた曲であれば、メロディが体に入っているため覚えるのが早くなります。
止まっても、間違っても構いません。「曲になっている」という感覚が得られれば、この7日間は成功です。
■ 7日間のまとめ表
| 日 | やること |
|---|---|
| 1日目 | 楽器の状態を確認する |
| 2日目 | 弦を交換する |
| 3日目 | チューニングと構え方を確認する |
| 4日目 | 開放弦と単音を鳴らす |
| 5日目 | C・G・Amを思い出す |
| 6日目 | 3つのコードをつなげる |
| 7日目 | 1曲の8小節を弾く |
■ この7日間で守ってほしい3つのこと
▼ ① 痛みが出たら中断する
50代の再開で最も避けたいのは、初週に無理をして指や手首を痛めることです。痛みは「今日はここまで」という合図です。
▼ ② 昔の自分と比べない
若い頃に弾けていた曲がいきなり弾けないのは当然です。指の皮膚も、筋力も、リセットされています。比較対象は「先週の自分」に置いてください。
▼ ③ 上達を判断しない
1週間で上達は測れません。この7日間の目的は、上達ではなく「ギターが生活の中に戻ってくること」です。
■ 8日目以降にやること
初週を終えたら、次は練習の形を決める段階に入ります。
・弾く時間帯を固定する
・1回30分の練習メニューを組む
・Fコードなどのバレーコードに取りかかる
・仕上げる曲を1曲決める
ここから先は、続ける仕組みの話になります。まずは7日間、ギターに触れる日を作ることが最初の一歩です。
■ 独学で不安がある場合
7日間やってみて「フォームが正しいのか不安」「痛みが引かない」と感じた場合、一度プロに見てもらうと確認が早く済みます。無料体験レッスンでも、構え方と押さえ方のチェックには十分です。
■ まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 初日 | 弾かずに状態確認から |
| 弦 | 必ず新品に交換する |
| コード | C・G・Amの3つだけ |
| Fコード | 初週は手を出さない |
| 目標 | 7日目に8小節弾ければ成功 |
| 禁止 | 痛みを我慢する・昔と比べる |
再開に必要なのは気合ではなく順番です。まずは1日目、ケースを開けるところから始めてください。


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