ギターを再開して3ヶ月が経った頃、正直「もうやめようかな」と思った瞬間がありました。
毎日練習しているのに上達している気がしない。Fコードが相変わらず押さえられない。練習が義務のように感じてきた——そんな気持ちが積み重なって、ギターを手にするのが苦痛になりかけた時期がありました。
しかし、いくつかのきっかけと工夫によって、その壁を乗り越えることができました。今振り返ると、あの時やめなくて本当によかったと思っています。
この記事では、50代でギターを続けることができた理由と、挫折しそうになったときに実践した7つの方法をリアルにお伝えします。
■ ギターは挫折しやすい楽器——でも続けた人は必ず報われる
ギターはポピュラーで人気のある楽器である一方、多くの人が挫折しやすい楽器でもあります。アメリカの楽器メーカー・フェンダー社は「ギターをはじめた人の約90%が1年も経たないうちに辞めている」という結果を発表しました。
一方で、続けた人の声は一様に「続けてよかった」というものです。
3ヶ月練習を継続する。これだけでギターが弾き続けられるようになります。3ヶ月経つ頃には少しずつギターが弾けるようになっています。そうなったらもう楽しくてしょうがない。寝る間を惜しんでギターを弾きたくなります。
■ 挫折しそうになった理由
振り返ると、私がやめたくなった原因は以下の3つでした。
▼ ① 基礎練習ばかりで飽きてきた
同じような基礎練習ばかりしていて、ギターそのものに飽きるパターンです。ギターはメインのメロディーを弾くことが多く、華やかな印象があります。しかし、実際に練習をはじめると、想像よりも内容が地味で退屈に感じる人も少なくありません。
▼ ② 上達の実感が薄い時期があった
毎日練習しているのに「何も変わっていない」と感じる停滞期が来ました。この時期が最もやめたくなる瞬間でした。
▼ ③ 練習が義務になってきた
「今日も練習しなければ」という義務感が生まれると、ギターを手にすることが苦痛になります。楽しいはずの趣味がストレスの原因になっていました。
■ 挫折を乗り越えた7つの方法
▼ 方法① 好きな曲だけを弾く日を作った
モチベーションが低下したとき、好きな曲を演奏することが効果的です。やる気が出ない時に無理な練習をするより、好きな曲を演奏してギターを弾き続けたほうがギターの上達の近道になります。
「今日は練習じゃなくて好きな曲を弾くだけの日」と決めると、ギターへの向き合い方が一気に楽になりました。
▼ 方法② 目標を小さくした
実現可能な低めの目標を設定します。例えば「今日は5分だけ」「抱えるだけ」「このフレーズだけ」というような感じです。こうすると、自分が立てた目標のプレッシャーに押しつぶされることなく、練習を積み重ねていくことができます。
「今日は5分だけ弾く」と決めた日も、始めてしまうと自然に10分・20分と続くことが多かったです。
▼ 方法③ 「あえて中途半端にやめる」テクニック
ギターを練習していると「あと少しでここが弾けそうだ」と思うことがあります。あえて「もう少し」のところで練習をやめるのです。するとその後、気になって仕方がなくなり「早くギターを弾きたい」という気持ちになります。
これは非常に効果的でした。「まだやりたい」という感覚を残してやめることで、次の練習が楽しみになりました。
▼ 方法④ ジャンルや曲を変えた
ある曲を練習していて飽きてきたり、難しすぎたりしてモチベーションが下がってしまうこともありますが、そんな時は思い切って別の曲に切り替えることも必要です。趣味のギターであれば楽しむことが最優先です。
ブルースに行き詰まったらポップスを弾いてみる、アコギに飽きたらエレキを触ってみる——ジャンルを変えるだけでギターが新鮮に感じられました。
▼ 方法⑤ ギターをスタンドに出しっぱなしにした
ギターはあえてケースに収納せずスタンドに立てかけておき、シールドも毎回収納せずにアンプにぶら下げておくようにすれば、「ギターを弾こう」と思った時にすぐにギターを弾き始めることができます。
ギターをギタースタンドに立てかけておく等、できるだけ楽に練習に取り掛かれるような環境にしておくのがおすすめです。
ケースにしまうとギターを取り出すのが億劫になります。目に入るところに出しておくだけで、「ちょっと弾いてみよう」という気持ちが自然に生まれました。
▼ 方法⑥ 過去の自分と比較した
スランプ中に3ヶ月前の自分の演奏動画を見返したことがありました。「あのときはこれもできなかったんだ」という発見が、確実に成長していることを実感させてくれました。
他人と比べるのではなく「過去の自分」との比較が、50代のモチベーション維持に最も効果的な方法でした。
▼ 方法⑦ 「上達」より「維持」という視点に切り替えた
大切なのは「上達」よりも「維持」なんです。筋トレもちょっとサボったらブヨブヨになっちゃいますし、マラソン選手も練習サボると遅くなります。上達はゆっくりなのに、後退のスピードは早い。
「今日も弾いた」という事実の積み重ねに価値を見出す視点に変えた瞬間、練習への向き合い方が根本的に変わりました。
■ 続けてよかった瞬間
挫折しそうな時期を乗り越えてから、確実に変化が生まれました。
・コードチェンジが止まらずにできるようになった日
・初めてセッションバーで人と演奏できた日
・「もっと弾きたい」という感覚が戻ってきた日
私が続けられたのは、最初のモチベーション、できることの達成感、競える仲間。この3つだと思います。
50代でギターを続けることには、若い頃にはなかった「味わい」があります。急がない・焦らない・楽しむ——この3つが50代のギターライフの本質だと、挫折しそうになって初めて実感しました。
■ 50代がギターをやめたくなったときのチェックリスト
| やめたくなった理由 | 対処法 |
|---|---|
| 基礎練習に飽きた | 好きな曲を弾く日を作る |
| 上達している気がしない | 3ヶ月前の動画を見返す |
| 練習が義務になってきた | 目標を「5分だけ」に下げる |
| 難しすぎる曲で行き詰まった | 別のジャンル・曲に切り替える |
| 取り出すのが億劫になった | スタンドに出しっぱなしにする |
| 先が見えない | 「維持」を目標に切り替える |
■ まとめ:続けること自体が最高の成果
ギターを続けることで生まれるのは、演奏技術だけではありません。「続けている自分」という静かな誇りと、音楽を深く楽しめる耳と感性——これらが50代のギターライフを豊かにしてくれます。
やめたくなったとき、それはギターをやめるサインではなく「少し休んでいい」「やり方を変えていい」というサインです。ひとつ工夫を加えるだけで、また「弾きたい」という気持ちが戻ってくるはずです。
■ モチベーション維持をプロと一緒に考えたい方へ
練習の方向性が迷子になったとき、オンラインレッスンでプロに相談するだけで練習への熱が戻ることがあります。


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