「最近、新しい曲より、若い頃によく聴いていた曲ばかり弾きたくなる」——過去記事「懐かしい昭和フォーク・歌謡曲の弾き語り10選」でも、こうした傾向に触れましたが、実はこれ、単なる懐かしさだけではなく、科学的な裏付けがある現象かもしれません。
この記事では、50代のギター再開者向けに、年齢と音楽の好みの関係についての最新研究と、その上での付き合い方を考えてみたいと思います。
■ 年齢とともに音楽の好みは狭くなるという研究結果
2025年に発表されたある大学の研究チームによる調査では、音楽配信時代の膨大な再生履歴を解析し、年齢とともに音楽の嗜好がどう移り変わるのかが明らかにされました。その結果、年齢を重ねるにつれて、音楽の好みが「狭く」なっていく傾向があることが示されています。
具体的には、年齢を重ねるほど、お気に入りの曲の数自体が少なくなっていく傾向があるとされています。
■ なぜこうした変化が起こるのか
この現象の背景には、いくつかの要因が考えられます。
▼ すでに「好きな曲」が確立している
若い頃に、様々な音楽を聴いて自分の好みを形成してきた結果、50代になる頃には、すでに自分にとっての「お気に入り」が明確になっているという側面があります。
▼ 新しい情報への感受性の変化
年齢を重ねると、新しい刺激よりも、慣れ親しんだものへの安心感を求める傾向が強まることも、一般的に指摘されています。
▼ 音楽が持つ「記憶を呼び起こす力」
過去記事「自転車の乗り方は忘れないのに、なぜコードは忘れるのか」でも触れたように、音楽には、聴いた当時のことを思い出させる強い力があります。若い頃に聴いた曲は、単なるメロディ以上に、その時代の記憶や感情と結びついているため、繰り返し聴きたくなる傾向があるのかもしれません。
■ 「好みが狭くなる」ことは悪いことではない
この研究結果を知ると、「歳を取ると頑固になるのか」と少し不安になる方もいるかもしれません。しかし、これは決してネガティブに捉える必要のない現象です。
長年生きてきた中で、自分にとって本当に大切な曲、心から愛せる曲を見つけてきたという証でもあります。過去記事「思い出の曲を奏でる喜び」(「生涯楽しめる趣味にするためのコツ」参照)でも触れたように、長年聴いてきた思い出の曲を自分の手で奏でる喜びは、何物にも代えがたいものです。
■ それでも「新しい挑戦」に価値がある理由
一方で、こうした傾向があるからこそ、意識的に新しい音楽に触れることには、大きな価値があるとも言えます。
過去記事「スランプの正体は練習量と必要量のズレ」でも触れたように、新しい音楽に触れることは、マンネリ化を避け、さらなる成長を促す重要な要素です。普段とは異なるジャンルの音楽に挑戦することで、新しい発想やテクニックを学ぶことができます。
▼ 「頑固にならない」ための意識的な工夫
年齢を重ねて頑固になるのか、柔軟になるのかは、人それぞれだという指摘もあります。意識的に、これまで聴いてこなかったジャンルや、新しい曲に触れる機会を作ることで、音楽の楽しみ方の幅を保つことができます。
▼ バランスの取れた付き合い方
好きな昔の曲を大切にしながらも、時には新しい曲にも挑戦してみる。このバランスが、音楽との豊かな付き合い方につながります。
■ 現在の音楽シーンにも、良さがある
興味深いことに、近年の音楽トレンドでは、アコースティックギターを多用したバンドサウンドが再び人気を集めているという指摘もあります。EDMやデジタルサウンドが主流だった時代から、バンドや生演奏を重視した楽曲が、再び支持を集める流れがあるようです。
こうした流れは、50代のギタリストにとっても、親しみやすい音楽シーンが広がっているという、嬉しい側面があるかもしれません。
■ 50代がこの研究結果から得られる視点
▼ 「懐かしさ」を大切にすることに、後ろめたさを感じなくていい
若い頃の曲ばかり弾きたくなるのは、決して特別なことでも、後ろ向きなことでもありません。多くの人が経験する、自然な傾向です。
▼ 意識的な「新しさ」への挑戦が、より価値を持つ
放っておくと好みが狭くなりがちだからこそ、意識的に新しい曲やジャンルに触れることが、より一層価値のある行動になります。
▼ 両方を楽しむ余裕を持つ
過去記事「昭和フォーク弾き語り10選」「洋楽の弾き語りおすすめ10選」「邦楽ロック弾き語り名曲10選」など、様々なジャンルをこのブログでもご紹介してきましたが、懐かしい曲と新しい曲、両方を楽しむ余裕を持つことが、豊かな音楽ライフにつながります。
■ 50代がこの視点を活かす際のアドバイス
▼ 定期的に「新しい1曲」を練習に取り入れる
普段は懐かしい曲を中心に楽しみつつ、月に1曲は、これまで触れてこなかったジャンルやアーティストの曲に挑戦してみるという工夫も良い方法です。
▼ 好みが狭くなること自体を否定しない
自分の好みがはっきりしてきたことは、長年の人生経験の証でもあります。無理に「若い頃のように何でも聴こう」と気負う必要はありません。
▼ 焦らず、自分のペースでバランスを見つける
懐かしさと新しさ、どちらか一方に偏りすぎず、自分にとって心地よいバランスを、少しずつ見つけていきましょう。
■ まとめ:年齢と音楽の好みの関係
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 研究結果 | 年齢とともにお気に入りの曲の数が狭くなる傾向がある |
| 背景にある要因 | 好みの確立・記憶との結びつき・慣れ親しんだものへの安心感 |
| 前向きな捉え方 | 本当に大切な曲を見つけてきた証でもある |
| 新しい挑戦の価値 | 意識的に取り入れることで、より大きな価値を持つ |
| バランス | 懐かしさと新しさ、両方を楽しむ余裕を持つ |
年齢とともに音楽の好みが狭くなるのは、自然な現象です。50代のギターライフに、懐かしい曲を大切にしながらも、時には新しい挑戦も取り入れて、豊かな音楽との付き合い方を続けていってください。
■ 新しい音楽への挑戦をプロと一緒に楽しみたい方へ
新しいジャンルへの挑戦は、オンラインレッスンでプロに相談すると具体的なアドバイスが得られます。


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