「毎日2時間練習しているのに、なかなか上達しない」「忙しくて15分しか練習できなかった日の翌日、なぜかスムーズに弾けた」——ギターを再開してから、こんな不思議な体験を何度もしました。
50代でギターを再開して改めて実感したのは、「練習の量」よりも「練習の質」の方が、上達に与える影響が圧倒的に大きいということです。
この記事では、50代でギターを再開した私が気づいた「練習の質と量」にまつわるリアルな体験談をお伝えします。
■ 「たくさん練習すれば上達する」は半分正解
再開当初、「毎日できるだけ長く練習すれば上手くなる」と信じていました。時間が取れた日は2〜3時間ぶっ通しで弾き続けることもありました。
しかし、長時間練習した翌日に「昨日よりうまくなった実感」があるかというと、必ずしもそうではありませんでした。
一方で、15〜20分しか練習できなかった日の翌朝、なぜかコードチェンジがスムーズになっていたり、指の動きが昨日より自然になっていた体験が何度もありました。
これはどういうことなのか。調べてみると、「睡眠中に脳が練習の記憶を整理・定着させる」という仕組みが関係していることがわかりました。長時間練習しても、脳が疲弊した状態では定着効率が下がるのです。
■ 量より質を実感した3つの出来事
▼ 出来事① 「ながら練習」をやめたら上達が加速した
再開初期は、テレビを見ながらコードを押さえたり、音楽を聴きながらスケールを弾くことが多くありました。
ある日、「ながら練習」を一切やめて、15分間だけ完全に集中して練習してみました。その1週間後、「ながら練習」を続けていた1ヶ月より、明らかに指の動きが改善していることに気づきました。
集中した15分は、ぼんやりした1時間より価値があります。50代の脳は「集中状態」のときに最も効率よく学習できることを、身をもって体感しました。
▼ 出来事② 「弾けない箇所だけ」を繰り返したら突破口が開いた
曲の練習で「最初から通して弾く」習慣があった頃は、いつも同じ箇所でつまずいていました。
ある日思い切って「弾けない箇所の前後4小節だけ」を50回繰り返す練習に切り替えました。すると、2日後にその箇所が自然に弾けるようになっていました。
「曲全体を弾く時間」より「苦手箇所を集中的に繰り返す時間」の方が、問題解決に直結することを実感した体験でした。
▼ 出来事③ 「1日休んだ翌日」の気づき
忙しくて2日間まったく練習できなかったとき、「上達が止まった」と焦りを感じました。
しかし2日ぶりにギターを手にすると、むしろ少し「整理された」感覚がありました。特定のコードチェンジがスムーズになり、リズムが安定していた箇所がありました。
休息も練習の一部であることを、この経験で初めて腑に落ちた感覚で理解できました。
■ 50代に最適な「質重視の練習」とは
50代のギタリストが意識すべき「質の高い練習」の3つの要素をまとめます。
▼ 要素① 「目的のある練習」をする
「なんとなく弾く」と「今日はコードチェンジのタイミングを改善する」では、同じ30分でも得られるものが全く違います。
毎回の練習の最初に「今日のテーマ」を1つ決める習慣をつけましょう。
・「今日はG→Cのコードチェンジをスムーズにする」
・「今日はメトロノームBPM65で12小節ブルースを止まらずに弾く」
・「今日は3弦7フレットのチョーキングを安定させる」
1つのテーマに絞るだけで、練習の密度が大きく変わります。
▼ 要素② 「スローテンポ」で正確に弾く
50代の練習で特に重要なのが「ゆっくり正確に弾く」ことです。
速く弾こうとして雑に弾くより、ゆっくりでも正確に弾く方が脳への定着が早くなります。「弾けるテンポより10〜20%遅いBPM」で練習することが、実は最短ルートです。
▼ 要素③ 「録音して聴き返す」サイクルを作る
自分の演奏をスマホで録音して聴き返すことは、上達への最短ルートのひとつです。
録音を聴くと「思ったより弾けている部分」と「明確に課題の部分」が客観的にわかります。この「課題の見える化」が、次の練習の質を上げてくれます。
■ 50代のギター練習で「量」が必要なのはどんなとき?
質を重視しながらも、量(練習時間の積み重ね)が必要な場面もあります。
・指先の皮が薄い段階(弦を押さえる痛みがある期間):毎日少しずつ触れることで皮が厚くなる
・新しいコードの「形」を体に染み込ませる初期段階:反復の量が必要
・セッションやライブの直前:通し練習の回数を増やして自信をつける
これらの場面では「量」も意味を持ちます。ただし、疲弊した状態での長時間練習は逆効果です。「集中できる時間帯に、集中した短い練習を積み重ねる」ことが50代のベストバランスです。
■ まとめ:50代のギター練習で大切なこと
| 意識すること | 具体的な行動 |
|---|---|
| 目的のある練習 | 毎回「今日のテーマ」を1つ決める |
| スローテンポで正確に | 弾けるより10〜20%遅いBPMで練習 |
| 苦手箇所の集中練習 | 問題の前後4小節だけを繰り返す |
| 録音して聴き返す | スマホで録音→客観的に課題を把握 |
| 休息を取る | 週1〜2日の休日が定着を助ける |
50代のギター練習は「頑張った時間の長さ」ではなく「どれだけ意識を集中できたか」で決まります。毎日15分の質の高い練習が、週末だけの2時間より確実に上達につながることを、私自身の体験から断言できます。
■ 練習の方向性に迷ったら:プロのレッスンが最短ルート
自分の練習の「質」が正しいかどうかは、独学では判断しにくいものです。オンラインレッスンで一度プロに見てもらうことで、練習の方向性が一気に明確になります。


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