50代からのギター再開|2年目以降にやること【伸び悩みを越えるための地図】

ギター練習

再開して1年が過ぎると、状況が変わってきます。基本的なコードは押さえられる、弾ける曲も数曲ある。しかし、そこから先の伸びが実感しにくくなる——これが2年目に多くの人が直面する状況です。

1年目は「ゼロから何かができるようになる」段階なので、変化が目に見えます。2年目以降は、変化の幅が小さくなり、同じ練習量でも進歩を感じにくくなります。

この記事では、2年目以降に何をすればいいのかを整理します。


■ 2年目に起きること

▼ ① 上達の実感が薄れる

これは実際に上達が止まったのではなく、変化の単位が小さくなっただけです。1年目は「弾けない→弾ける」の変化でしたが、2年目は「弾ける→もっと綺麗に弾ける」の変化になります。後者は自分では気づきにくいものです。

▼ ② 練習内容がマンネリ化する

同じ曲、同じ練習メニューを繰り返していると、新しい刺激がなくなります。手は動いているのに集中していない、という状態になりがちです。

▼ ③ 目標が見えなくなる

1年目は「1曲弾けるようになる」という明確な目標がありました。それを達成すると、次に何を目指せばいいかがわからなくなります。

▶ 1年目のロードマップ


■ 2年目以降の4つの方向

ここから先は、進む方向を自分で選ぶ段階です。主に4つあります。

▼ 方向① 深める(同じことを、より良く)

すでに弾ける曲を、より丁寧に仕上げていく方向です。

・音の粒を揃える
・強弱をつける
・ミュートの精度を上げる
・テンポを完全に安定させる

地味ですが、演奏の質が最も上がる方向です。「弾ける」と「聴かせられる」の差は、ここで生まれます。

▼ 方向② 広げる(新しい技術・ジャンル)

・アルペジオ、フィンガーピッキング
・スケールとソロ
・別ジャンル(ブルース、ジャズ、ボサノバなど)
・変則チューニング

刺激が大きく、モチベーションが戻りやすい方向です。ただし、手を広げすぎると1つも身につかないので、1つずつ取り組んでください。

▼ 方向③ 外に出る(人と関わる)

・セッション会に参加する
・バンドを組む
・演奏を録画して公開する
・人前で弾く機会を作る

▶ 大人になってからバンドを組む方法

▶ スマホで演奏動画を撮ってみる

一人での練習に限界を感じている場合、最も変化が大きいのがこの方向です。他人と合わせると、自分に足りないものが一度にわかります。

▼ 方向④ 理解する(理論・構造)

・コード進行の仕組み
・キーとスケールの関係
・曲の構造を聴き取る
・耳コピに取り組む

▶ 曲は「構造」で聴くと覚えが早くなる

▶ ギター初心者の耳コピ入門

50代の再開者に最も向いている方向かもしれません。人生経験のある年代は、理屈で整理して覚えるほうが定着しやすい傾向があります。


■ 方向の選び方

今の状態向いている方向
弾けるが雑に感じる① 深める
飽きてきた② 広げる
一人だと限界を感じる③ 外に出る
なぜそうなるかが知りたい④ 理解する

すべてを同時にやる必要はありません。半年ごとに1つ選び、それに集中するくらいの配分が現実的です。


■ 2年目の練習メニューの見直し

1年目の「ウォームアップ5分・課題10分・曲10分・自由5分」を、少し変えます。

時間1年目2年目以降
5分ウォームアップウォームアップ(変更なし)
10分基礎課題選んだ方向の課題
10分曲の練習仕上げ段階の曲を磨く
5分自由レパートリーの復習

最後の5分を「自由」から「復習」に変えるのがポイントです。2年目以降は、弾ける曲を維持することが課題になってきます。

▶ 30分の練習メニューの作り方

▶ レパートリーの作り方


■ 伸び悩みを感じたときの3つの対処

▼ ① 記録を取り、比較する

半年前の録音と今の録音を聴き比べてください。自分では気づかない変化が見つかります。これが最も確実な対処法です。

▼ ② 難易度を上げすぎない

伸び悩むと、難しい曲に挑戦したくなります。しかし、実力より大きく上の曲は、数ヶ月かけても仕上がりません。「5回中3〜4回成功する」程度の難易度が最も伸びます。

▼ ③ 一度立ち止まる

数週間、新しいことを一切やらず、弾ける曲だけを弾く期間を作ってもかまいません。上達を目的にしない時期があっても、趣味としては何の問題もありません。

▶ 悩み別・解決の手がかり索引


■ 3年目以降を見据えて

▼ 続いていること自体が成果

2年、3年と続いている時点で、再開した人の中では上位に入ります。多くの人は最初の3ヶ月で止まります。

▼ 目標は変わっていい

「うまくなりたい」から「弾いている時間が心地よい」に目標が変わることもあります。それは後退ではなく、趣味としての成熟です。

▼ 生活の変化に合わせる

仕事、家族、体調——生活は変わります。練習量が減る時期があっても、完全にやめなければ積み上げは失われません。


■ まとめ

ポイント内容
2年目に起きること上達の実感が薄れる、マンネリ化
方向①深める(同じことをより良く)
方向②広げる(新技術・別ジャンル)
方向③外に出る(人と関わる)
方向④理解する(理論・構造)
メニュー変更最後の5分を復習に充てる
伸び悩み対策半年前の録音と比べる

1年目が「できるようになる」段階なら、2年目以降は「どうなりたいか」を選ぶ段階です。まず、4つの方向のうちどれに惹かれるかを考えてみてください。

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