「せっかく上達したのに、人前で弾く気にはなれない」「披露しないと、この趣味に意味がないのかな」——過去記事「ライブで手元を見ずに演奏するコツ」「ライブ当日のリハーサルの流れと持ち物」など、人前での演奏に関する記事をご紹介してきましたが、必ずしも全ての方が、人前での演奏を目指しているわけではありません。
この記事では、50代のギター再開者向けに、「披露しない音楽」の価値について考えてみたいと思います。
■ 「披露しないと意味がない」は一つの考え方に過ぎない
披露しない音楽には意味がないと言い切る人がいますが、決してそうとは限りません。音楽は誰のものでもなく、それをやってみたい人が楽器を手に取るものです。
多くの方が「誰かに聴かせたい」という動機からギターを手にした経験を持っているかもしれません。しかし、その気持ちが時間の経過とともに変化することも、決して珍しいことではありません。長い友としてギターに親しむ、という向き合い方もまた、一つの立派な音楽との付き合い方です。
■ 「人前で弾けない」ことへの向き合い方
人前で全く演奏できないと感じ、自分にうんざりしているという悩みを持つ方もいます。しかし、こうした気持ちの背景には、一般的な人間心理として理解できる部分もあります。
▼ 「人前で恥ずかしい」という感覚は誰にでもある
人前で話したり、注目されたりすると、心臓がドキドキしたり、居心地の悪さを感じたりするという感覚は、多くの人が経験するものです。この感覚は、日常生活の様々な場面で誰もが経験しうる、自然な反応の一つです。
▼ ギター特有の悩みではないという視点
過去記事「上達すると音楽の聴こえ方が変わる」でも触れたように、上達の過程には様々な悩みがつきものです。人前で演奏することへの抵抗感も、多くのギタリストが経験する共通の悩みの一つです。
■ 「発表会」が持つ役割と、それを選ばない選択肢
音楽教室では、発表会という目標があることで、練習の継続率が向上するという指摘があります。定期的な練習と達成感を得る機会が生まれ、日々のレッスンだけでは得られない緊張感と本気度を引き出す効果があるとされています。
こうした「目標としての発表」に価値を感じる方も多い一方で、それを必ずしも自分の目標にする必要はありません。過去記事「一人で練習する時間の価値」でも触れたように、一人でじっくり向き合う時間そのものにも、大きな価値があります。
■ ギター機材への熱中も、一つの楽しみ方
興味深い視点として、演奏技術の向上だけでなく、ギターや機材そのものへの興味を深めることも、この趣味の楽しみ方の一つとして語られることがあります。
高機能なギターを所有すること自体に喜びを感じたり、機材を集めることに楽しみを見出したりすることも、音楽との向き合い方の一つの形です。過去記事「憧れのギターで2本目を選ぶという楽しみ方」「ギター沼との上手な付き合い方」でも触れたように、演奏披露だけが、ギターという趣味の価値を決めるものではありません。
■ 「披露する・しない」は目的によって変わる
音楽との向き合い方は、人それぞれの目的によって様々です。
▼ 誰かに聴かせることが喜びの方
過去記事「ライブハウス出演の仕組みを知る」「セットリストの組み方」でも触れたように、人前での演奏を目指す道のりも、大きなやりがいのある選択肢です。
▼ 自分自身のために弾く方
技術の向上や、音楽そのものを楽しむことを目的とする方にとっては、披露することよりも、自分自身がその時間をどう感じるかが大切です。過去記事「一人で練習する時間の価値」でも触れたように、一人の練習時間だからこそ得られる価値があります。
▼ どちらか一方に決めなくてもいい
一度は披露を目指していた方が、途中で「今は一人で楽しみたい」という気持ちに変わることもあります。逆に、ずっと一人で楽しんでいた方が、ある日ふと人前で弾いてみたいと思うこともあるでしょう。この気持ちは、固定される必要はありません。
■ 50代がこの視点を持つメリット
▼ 「べき論」から解放される
「披露すべき」「上達したら人前で弾くべき」といった思い込みから解放されることで、より自由な気持ちでギターと向き合えるようになります。
▼ 自分にとっての楽しみ方を見つめ直せる
過去記事「一人で練習する時間の価値」でも触れたように、一人での練習にも、多くの価値があります。自分にとって何が心地よいのかを、あらためて考えるきっかけになります。
▼ 焦らずマイペースに続けられる
人前で弾くことをゴールに設定しないことで、練習そのものへのプレッシャーが減り、より長く、無理なくギターと付き合っていけるようになります。
■ 50代がこの視点を活かす際のアドバイス
▼ 今の自分の気持ちを大切にする
「披露したい」のか「一人で楽しみたい」のか、今の自分の気持ちに素直に向き合ってみましょう。
▼ 気持ちの変化を受け入れる
その時々で気持ちが変わることも自然なことです。無理に一つの方向性に固執する必要はありません。
▼ どちらを選んでも、それは立派な音楽との付き合い方
人前で披露することも、一人でじっくり向き合うことも、どちらも音楽を愛する気持ちに変わりはありません。
■ まとめ:披露しない音楽の価値
| 視点 | 内容 |
|---|---|
| 基本的な考え方 | 「披露しないと意味がない」は一つの考え方に過ぎない |
| 「人前で恥ずかしい」感覚 | 誰にでもある自然な感覚 |
| 発表会の役割 | 継続の助けになる一方、選ばなくてもいい選択肢 |
| 一人で楽しむ価値 | 技術向上・音楽そのものを味わう時間 |
| 大切な姿勢 | 今の自分の気持ちに素直になる |
音楽は、誰かに聴かせるためだけのものではありません。50代のギターライフに、ぜひ「披露しない音楽」という選択肢も、堂々と受け入れてみてください。
■ 自分らしいギターとの向き合い方をプロと一緒に考えたい方へ
自分に合ったギターとの付き合い方は、オンラインレッスンでプロに相談してみるのも一つの方法です。


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