50代からのギター再開|五線譜が苦手な人のための基本の読み方【TAB譜との違いも解説】

ギター練習

「TAB譜は読めるようになったけど、五線譜は難しそうで避けてしまう」「楽譜が読めなくてもギターは弾けるって聞くけど、本当に大丈夫?」——ギターを続けている50代の方から、こんな声をよく聞きます。

結論からお伝えします。ギタリストは五線譜が苦手な人が多いというのは、実はよく言われる話です。TAB譜が主流のギタリストは、TAB譜の読み方が分かれば全く問題ないという考え方もあります。ただ、五線譜の基本を知っておくと、演奏の幅がさらに広がります。

この記事では、50代のギター再開者向けに、五線譜の基本的な読み方とTAB譜との違いを解説します。


■ TAB譜と五線譜の違い

▼ TAB譜(タブ譜)

ギターの弦とフレットをそのまま数字で表した、ギター専用の楽譜です。6本の横線がギターの6弦に対応し、数字が押さえるフレットを示します。誰でも簡単に見ることができるため、初心者はTAB譜から入るのがおすすめです。ただし、簡易的なため、細かいニュアンスやリズムを楽譜から読み取りづらいという難点もあります。

▼ 五線譜

5本の線の上に音符や休符を書いた、世界共通の楽譜です。音の高さと長さを明確に示すことができ、ピアノや合唱曲など様々な場面で使われています。一般的に「楽譜」というとこちらをイメージする人が多いでしょう。

TAB譜は「どこを押さえるか」を教えてくれますが、五線譜は「どんな音を、どんな長さで」演奏するかを示してくれます。それぞれ得意な役割が違うのです。


■ 五線譜の基本構造

五線譜は、平行な5本の線の上に音符や休符を配置した楽譜です。線と線の間も含めて、音の高さを表現します。

▼ 線と間の呼び方

五線は下から第1線、第2線と呼び、線と線の間も下から第1間、第2間と呼びます。第1線から第5線の順で音は高くなっていきます。より高い音、低い音は、五線の上下に「加線」と呼ばれる短い線を追加して記譜します。

▼ ギターで使う音部記号

音楽ではト音記号がついている場合、ギターで使用する高音域が中心となります。ギターの音域は、実際に鳴る音より1オクターブ高く記譜される(つまり楽譜上は高く見えても、実際の音はそれより1オクターブ低い)という特徴があります。これは、他の楽器と合わせる際にも調和が取れるようにするための工夫です。


■ 音符の位置を覚えるコツ

最初は線と間の位置関係を覚えるのがコツです。例えば、五線譜上で「ト音記号の第2線」は「ソ」を表し、そこから上下に順に音が並んでいきます。

一度に全部を覚えようとせず、まず1つの基準となる音(例えば「ソ」)の位置を覚え、そこから上下に数えていくという方法が、混乱せずに進められます。


■ 指板上の音の配置とセットで覚える

五線譜が読めても、その音がギターの指板上のどこにあるかがわからなければ、演奏に活かすことはできません。楽譜で音名が読み取れたとしても、指板上のどこに何の音があるかを把握していないと、実際には弾けないのです。

▼ 段階的に覚える方法

指板上すべてを一度に覚えようとすると大変なので、ポジションを区切って覚えるのが近道です。まず1つの弦(例えば2弦)のE、F、Gといった隣接する音から始めて、少しずつ範囲を広げていくと、無理なく覚えられます。

▼ ポジションの決め方

実際に曲を弾く際は、その曲で出てくる一番高い音と一番低い音をチェックして、なるべく横移動しないで弾けるポジションを探すという考え方があります。最初は1つのポジション内で弾ける場所を探すのが簡単です。慣れてくると、自分の出したい音のポジションを自由に選べるようになります。


■ 五線譜に登場するその他の記号

五線譜には、音の高さ以外にもさまざまな情報を伝える記号があります。

記号役割
拍子記号1小節に何拍あるか、どの音符を1拍とするかを示す
小節線拍子ごとの区切りを示す縦線
変化記号(♯・♭)音を半音上げたり下げたりする
調号曲全体のキー(調性)を表す
反復記号指定の箇所まで演奏を繰り返す
スラーなめらかに弾く(ギターではハンマリング・プリング・スライドで表現)

ギターの楽譜では、細かい演奏指定が書かれていないことも多いため、どう演奏するかは自分で判断していく場面も多くあります。


■ コードダイアグラムという第3の読み方

五線譜・TAB譜のほかに、「コードダイアグラム」という読み方もあります。ギターの指板を縦に見た図形で、指を置く位置を視覚的に示すものです。

図の上に書かれている「○」は開放弦、「×」は弾かない弦、黒丸は押さえるポジションを意味します。数字で示される指番号は、人差し指から小指まで順番に対応しています。この図を読めるようになると、コードを正しい形で押さえられるようになります。


■ 五線譜が読めることのメリット

▼ 初見でなくても十分価値がある

以前は初見(初めて見る楽譜を瞬時に弾くこと)が必須とされる場面が多くありましたが、現代ではその状況も少し変わってきています。1音1音確認しながら弾ければ十分という考え方も広まっています。

▼ 表現力を意識するきっかけになる

楽譜を正確に弾く初見能力よりも、自分にしか出せない音で五線譜を弾く「表現力」の方が重要だという指摘もあります。ギターは同じ音でもポジションによって音色が変わるため、「この曲にはこのポジションの響きが合う」という自分なりの選び方を意識できるようになります。

▼ 他の楽器とのコミュニケーションが取りやすくなる

五線譜は世界共通の表記方法です。バンドやセッションで他の楽器の人と楽譜を共有する際、五線譜の基本を知っておくとスムーズにやり取りできます。


■ 練習の進め方

▼ 毎日少しずつ続ける

毎日5分でも譜読みの練習を続ければ、1年後にはほとんどの五線譜が読めるようになるという考え方があります。焦らずじっくり取り組むことが大切です。

▼ ロールプレイングゲームの発想で基礎を固める

倒せない敵に出会った時、まず自分のキャラクターのレベルを上げる作業をするように、五線譜の読解も基礎力を上げてから曲に挑むと、より上達しやすくなります。

▼ 慣れてきたら自分なりの読み方を研究する

基礎を身につけたら、自分にとって読みやすい方法、覚えやすいパターンを見つけていくことが、長く続けるコツです。


■ 50代が五線譜を学ぶメリット

▼ 音楽の理解がさらに深まる

長年音楽を聴いてきた50代の方にとって、五線譜という新しい視点は、音楽の構造への理解をより深めるきっかけになります。

▼ 無理をする必要はない

TAB譜だけでも十分に演奏を楽しむことはできます。五線譜は「読めたらより便利」という位置づけで、無理に完璧を目指す必要はありません。興味が持てる範囲で少しずつ触れていくだけでも十分価値があります。

▼ 焦らず自分のペースで

五線譜の習得には時間がかかりますが、50代の豊富な人生経験と忍耐力は、こうした地道な習得作業にも大いに活きてきます。


■ まとめ:五線譜を読むための基本ステップ

ステップ内容
① 線と間を理解する第1線〜第5線、間の位置関係を覚える
② 基準音を覚えるまず1つの音の位置から覚え始める
③ 指板と結びつける五線譜の音がギターのどこにあるか確認する
④ 記号を知る拍子記号・調号・反復記号などを押さえる
⑤ 毎日少しずつ焦らず継続することが上達の鍵

五線譜は難しそうに見えますが、基本のポイントを押さえれば、誰でも少しずつ読めるようになります。TAB譜と併用しながら、自分のペースで新しい読譜の世界に触れてみてください。


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