50代からのギター再開|ギターソロが覚えられないときの手順【指ではなく頭で覚える】

ギター練習

「何度弾いても、ソロの途中で分からなくなる」「TAB譜を見れば弾けるが、外すと止まる」——コードは覚えられるのに、ソロだけ覚えられないという方は多くいます。

コードとソロでは、記憶の仕方が違います。コードは「形」で覚えられますが、ソロは音の並びなので、形だけでは追いきれません。

この記事では、ソロを覚えるための具体的な手順を整理します。


■ なぜソロは覚えにくいのか

▼ ① 情報量が多い

4小節のソロでも、音数は20〜40程度になります。コード4つを覚えるのとは、記憶する量が桁違いです。

▼ ② 手がかりが少ない

コードには「Cの形」「Gの形」という名前と形があります。ソロの音の並びには、そうした呼び名がありません。

▼ ③ 指の動きだけで覚えようとしている

「ここで人差し指、次に薬指」と動作の順番だけで覚えると、1箇所つまずいた瞬間に全部分からなくなります。動作の記憶は、途中から再開できません。


■ 覚え方の基本方針:意味をつける

ソロを覚えるコツは、音の並びに意味を与えることです。意味があると、記憶は途端に安定します。

具体的には、次の3つの方法があります。

▼ ① メロディとして覚える

歌えるようにすることです。弾く前に、ソロを口ずさめるかどうかを確認してください。

歌えないフレーズは、弾けても記憶に残りません。逆に、歌えるフレーズは指も自然に動きます。

▼ ② ポジションの塊で覚える

音を1つずつ覚えるのではなく、「5フレット付近で動く」「7フレットに移動する」という位置の移動として捉えます。

多くのソロは、いくつかのポジションを行き来する構造になっています。移動の地点だけ覚えれば、その中の動きは指が覚えます。

▼ ③ スケールとの関係で覚える

ペンタトニックスケールなどの型を知っていると、「この型の中を動いている」と理解できます。すると、覚える対象が「音の並び」から「型の中のどこか」に変わり、負担が激減します。

▶ スケールとコードの関係


■ 具体的な手順

▼ ステップ1:ソロを歌えるようにする

ギターを持たず、原曲を聴いてソロを口ずさみます。完璧でなくて構いません。「タラララー」程度で十分です。

これができないうちに指を動かし始めると、覚えるのに何倍も時間がかかります。

▼ ステップ2:2〜4小節に切る

ソロ全体を一度に扱わず、短く切ります。フレーズの切れ目(息継ぎのような場所)で分けると自然です。

▼ ステップ3:1区間ずつ、ゆっくり弾く

原曲の半分のテンポで構いません。TAB譜を見ながら、確実に鳴らせる速さで繰り返します。

▼ ステップ4:TAB譜を隠して弾く

ここが最も重要な工程です。見ながら10回弾くより、隠して1回弾くほうが記憶に残ります。

思い出せなければ見て構いません。「思い出そうとする」行為そのものが記憶を強化します。

▼ ステップ5:区間をつなげる

1区間ずつ覚えたら、2区間続けて、次に3区間と、つなげる範囲を広げていきます。

▼ ステップ6:翌日に確認する

1日空けてから弾いてみてください。忘れていた箇所が、本当に覚えられていない部分です。そこを重点的に繰り返します。

▶ 速く弾けないのは、ゆっくり弾けていないから

▶ 1曲を最後まで仕上げる手順


■ よくある失敗

▼ ① TAB譜を見続けている

見ながら弾いている限り、覚える必要がないので記憶されません。早い段階で隠してください。

▼ ② 全体を頭から繰り返している

前半ばかり上手くなり、後半は毎回曖昧なまま終わります。区間に切って、覚えていない部分だけを練習してください。

▼ ③ 速く弾こうとしている

速度を上げると、指の動きに意識が奪われ、記憶の作業ができなくなります。覚える段階では速さを求めないでください。

▼ ④ 1日で覚えようとしている

記憶は、間隔を空けて繰り返すことで定着します。1日3時間より、3日間30分ずつのほうが確実に残ります。


■ 50代の記憶の使い方

若い頃のような丸暗記は難しくなりますが、代わりに使えるものがあります。

▼ 理解して覚える

「このフレーズはペンタトニックの型の中を上がっている」と理解できれば、丸暗記より少ない労力で覚えられます。理屈で整理するやり方は、経験のある年代のほうが得意です。

▼ 何度も思い出す

覚える回数より、思い出す回数が記憶を強化します。練習の最初に「昨日のソロを弾いてみる」を入れるだけで、定着が変わります。

▼ 睡眠を挟む

運動技能の記憶は、睡眠中に整理されると考えられています。夜に練習して寝る、翌朝確認する、という流れは理にかなっています。

▶ 寝る前のギターとの付き合い方

▶ 曲は「構造」で聴くと覚えが早くなる


■ 覚えられないソロは、難しすぎるのかもしれない

数週間取り組んでも進まない場合、そのソロが今の実力に対して難しすぎる可能性があります。

・音数が多すぎる
・ポジション移動が頻繁すぎる
・テンポが速すぎる

一度棚に上げて、音数の少ないソロを1つ覚えてから戻ると、あっさり進むことがあります。ブルースやオールディーズのソロは、音数が少なく覚えやすいものが多くあります。

▶ ギター初心者の耳コピ入門

▶ ジャンル別おすすめ練習曲10選


■ まとめ

ステップ内容
1ソロを口ずさめるようにする
22〜4小節に切る
3ゆっくり弾いて音を確認
4TAB譜を隠して思い出す
5区間をつなげる
6翌日に確認して弱い箇所を特定

指の動きではなく、メロディとポジションで覚える。これがソロを記憶に残す最短の道です。まずは口ずさめるかどうか、確認してみてください。

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