50代からのギター再開|立つと急に弾けなくなるのはなぜか【座奏と立奏の違い】

ギター練習

「座って弾けば問題ないのに、立った途端にコードが押さえられない」——スタジオやセッションで初めて立って弾いた方から、こんな声をよく聞きます。

技術が落ちたわけではありません。座奏と立奏では、ギターと体の位置関係がまったく変わるためです。

この記事では、なぜそうなるのかと、立って弾けるようになるための手順を解説します。


■ なぜ立つと弾けなくなるのか

▼ ① ギターの位置が下がる

座って弾くとき、ギターは太ももの上に乗っています。立つとストラップで吊るされるため、多くの場合、位置が数センチから十数センチ下がります。

指板の位置が変わると、それまでの感覚がそのまま使えません。

▼ ② ネックの角度が変わる

座奏ではネックが自然と上向きになりますが、立奏では水平に近くなりがちです。この角度の違いが、左手の手首の角度を変えます。

手首の角度が変わると、指の可動域も変わります。届いていたはずのコードに届かなくなるのは、このためです。

▼ ③ 左手でネックを支える必要が出る

座奏では、ギターは太ももとお腹で安定しています。立奏では、左手がネックを支える役割を一部担うことになります。

支えながら押さえることになるため、押さえる自由度が下がります。

▼ ④ 指板が見えにくくなる

座って弾くときは指板を覗き込めますが、立つと角度的に見えにくくなります。目で確認しながら弾いていた場合、この影響は大きくなります。


■ ストラップの高さが最重要

立奏で最初に調整すべきはストラップの長さです。

▼ 基本:座って弾いたときと同じ高さに合わせる

座った状態でギターを構え、そのままの位置になるようストラップの長さを決めます。座奏で身につけた感覚がそのまま使えるため、移行が最も楽になります。

▼ 低く構えるのは後回しでいい

ギターを腰の下あたりで構えるスタイルは見た目に格好よいのですが、弾きにくさは確実に上がります。手首への負担も大きくなるため、50代の再開では優先度を下げてかまいません。

▼ 目安

構える位置弾きやすさ負担
みぞおち付近(高め)高い小さい
へそ付近(標準)標準標準
腰より下(低め)低い大きい

再開者は「高め」から始めて、慣れてきたら少しずつ下げるのが安全です。

▶ ギターストラップの選び方とおすすめ3選


■ 立って弾けるようになる練習手順

▼ ステップ1:立った状態で、開放弦を鳴らすだけ

いきなり曲を弾かず、まず立って構えることに慣れます。ストラップの長さを何度か変えて、しっくりくる位置を探してください。

▼ ステップ2:弾き慣れたコードを押さえる

CやGなど、確実に弾けるコードを立って押さえます。ここで鳴らなければ、ストラップの長さか手首の角度に原因があります。

▼ ステップ3:コードチェンジをゆっくり

座って弾くときより遅いテンポで構いません。座奏と同じ速さを最初から求めないでください。

▼ ステップ4:すでに仕上げた曲を通す

新しい曲ではなく、譜面なしで弾ける曲を選びます。曲を覚える負担がない状態で、姿勢の違いだけに集中できます。

▼ ステップ5:練習の一部を立奏に充てる

毎回の練習で、最後の5分だけ立って弾く。この習慣があれば、数週間で違和感が消えます。


■ 50代が立奏で気をつけたい3点

▼ ① 肩と腰への負担

ギターの重量が肩の一点にかかります。エレキで3〜4kg、ベースならさらに重くなります。

・幅広でクッション性のあるストラップを使う
・長時間立ちっぱなしにしない
・痛みが出たら座奏に戻す

▼ ② 猫背になりやすい

指板を見ようとして前かがみになると、首と腰に負担がかかります。指板を見なくても弾ける部分は、目線を上げて弾く習慣をつけてください。

▼ ③ ストラップの外れ

立奏中にストラップが外れると、ギターが落下します。ストラップロックピンを付けておくと、この事故を防げます。数百円から数千円で、楽器を守れます。

▶ 長く弾き続けるための体のケア総まとめ


■ 立って弾く必要はあるのか

自宅で一人で弾くだけなら、座奏だけで何の問題もありません。

立奏が必要になるのは、次のような場面です。

・バンド練習やスタジオでの合奏
・人前での演奏
・セッションへの参加
・立って弾くほうが気分が出る、という好み

将来こうした機会を考えているなら、早い段階から少しずつ慣れておくと、当日慌てずに済みます。

逆に、その予定がないのであれば、無理に取り組む必要はありません。

▶ 初めてのリハーサルスタジオ利用ガイド

▶ 大人になってからバンドを組む方法

▶ 初舞台の準備ガイド


■ まとめ

ポイント内容
原因ギターの位置・ネックの角度・左手の支え・視界
最重要ストラップを座奏と同じ高さに合わせる
練習手順開放弦 → 弾けるコード → チェンジ → 仕上げた曲
習慣化練習の最後5分を立奏に充てる
注意点肩腰の負担、猫背、ストラップロックピン

立って弾けないのは腕の問題ではなく、条件が変わっただけです。まずはストラップの長さを見直してみてください。

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