50代からのギター再開|家族と暮らしながら練習する【気を遣いすぎて弾けない方へ】

ギター体験談

「家族がテレビを見ている横で弾くのは気が引ける」「うるさいと言われたことがあり、それ以来弾けていない」——50代でギターを再開した方から、こうした相談をよく聞きます。

音量の対策そのものは、道具や工夫で解決できます。しかし本当に難しいのは、同居する家族との折り合いのつけ方です。技術の問題ではなく、生活と関係の問題だからです。

この記事では、家族と暮らしながら練習を続けるための考え方を整理します。


■ 気を遣いすぎて弾かなくなる、が最も多い

家族から明確に禁止されたわけではないのに、なんとなく遠慮して弾かなくなる。これが最も多いパターンです。

・家族が在宅している時間帯を避けているうちに、弾く時間がなくなった
・一度「うるさい」と言われたことが頭から離れない
・趣味に時間を使うことへの後ろめたさがある

いずれも、話し合いが済んでいないまま自己判断で我慢している状態です。この状態は長続きせず、多くの場合そのまま再開が終わります。


■ 最初にやるべきは「相談」

▼ 事後報告ではなく、事前に伝える

「ギターを再開したいと思っている」と先に伝えるだけで、受け止め方が変わります。ある日突然音が鳴り始めるのと、事前に聞いているのとでは印象がまったく違います。

▼ 相手の条件を先に聞く

「いつなら大丈夫か」「どのくらいの音量なら気にならないか」を聞いてください。自分から制限を提案するより、相手に決めてもらうほうが不満が残りません。

多くの場合、「思っていたより緩い条件」が返ってきます。想像していた反対が、実は自分の思い込みだったというケースは珍しくありません。

▼ 期間限定で試させてもらう

「1ヶ月やってみて、気になるようなら調整する」という提案は通りやすい形です。相手にとっても、断りにくい要求ではなくなります。


■ 具体的な取り決めの例

漠然と「気をつける」ではなく、具体的に決めておくと双方が楽になります。

項目決めておくこと
時間帯何時から何時までなら弾いてよいか
曜日誰もいない日、在宅の日で分ける
場所どの部屋で弾くか
音量ヘッドホン必須の時間帯を決めるか
中断の合図気になるときに何と言ってもらうか

最後の項目が意外に効きます。「今日はやめて」と言いやすい状態を作っておくと、相手は毎回我慢せずに済み、こちらも気を遣い続けずに済みます。


■ 音を出さずにできることを持っておく

家族が在宅している時間帯用に、音を出さない練習を用意しておくと、選択肢が広がります。

・コードフォームの確認(押さえるだけで鳴らさない)
・運指練習を弱く行う
・指板上の音の位置を覚える
・コード譜を読む、曲の構造を分析する
・演奏動画を見る

これらは記事の中で「練習ではない」と扱われがちですが、実際には十分に上達につながります。

▶ 夜でも弾ける音量対策

▶ ギター自宅練習の防音対策完全ガイド


■ 立場を逆にして考えてみる

家族側の視点で見ると、気になるのは音量そのものより次の点であることが多いようです。

・いつ始まっていつ終わるかわからない
・同じフレーズが延々繰り返される
・声をかけていいのかわからない

つまり、「予測できないこと」がストレスになります。

対策は簡単で、「今から30分弾くね」と一言伝えることです。終わりが見えていれば、同じ音でも受け止め方が変わります。


■ 反復練習は特に配慮する

演奏そのものより、うまくいかない箇所を何十回も繰り返す練習のほうが、聞いている側には負担になります。

・難所の反復はヘッドホンや消音状態で行う
・曲を通して弾く時間と、反復練習の時間を分ける
・反復は在宅者がいない時間帯に回す

これを意識するだけで、苦情はかなり減ります。

▶ 1曲を最後まで仕上げる手順


■ 家族を巻き込むという方向もある

▼ 聴かせる機会を作る

1曲仕上がったら、聴いてもらう。「うるさいもの」から「成果を見せるもの」に位置づけが変わると、関係が変わります。

▼ リクエストを聞く

家族が好きな曲を1曲練習してみる。相手にとって意味のある曲だと、練習の音の受け止め方が変わることがあります。

▼ 一緒に始めてもらう

必ずしも成功するとは限りませんが、相手にも興味がある場合、最も効果的な方法です。


■ それでも難しい場合の選択肢

同居の条件によっては、自宅での練習がどうしても難しいこともあります。

▶ 初めてのリハーサルスタジオ利用ガイド

場所費用の目安
リハーサルスタジオの個人練習1時間500〜1,500円
カラオケボックス(楽器持込可の店舗)1時間数百円〜
音楽教室の練習室貸し出し店舗により異なる

月に数回でも「思い切り弾ける場所」があると、自宅での我慢が苦にならなくなります。


■ 我慢し続けないこと

最後に一点。趣味のために家族に配慮するのは当然ですが、一方的に我慢し続ける形は長続きしません。

50代は、家族のために時間を使ってきた期間が長い世代でもあります。自分のための30分を確保することは、わがままではありません。そのことを、遠慮せずに一度伝えてみてください。

多くの場合、家族は思っているより理解を示してくれます。

▶ 休む日を先に決めておく


■ まとめ

ポイント内容
最初にやること事前に相談し、相手に条件を決めてもらう
取り決め時間帯・場所・中断の合図を具体的に
伝え方「今から30分」と終わりを伝える
配慮すべき点音量より、反復練習と予測できなさ
関係づくり1曲仕上がったら聴いてもらう
逃げ道月数回、外で思い切り弾ける場所を持つ

音の問題は道具で解決できますが、関係の問題は会話でしか解決できません。まずは「再開したい」と一言伝えるところから始めてみてください。

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