「同じスケールを弾いているのに、時々気持ち悪い音が出る」「コードは合っているはずなのに、なんとなく濁って聞こえる」——ある程度弾けるようになってから出てくる悩みです。
「外れて聞こえる」原因は、実は音程だけではありません。技術、楽器、聴き方——複数の要因があり、それぞれ対処法が違います。
この記事では、原因を切り分ける手順を整理します。
■ 原因は大きく4つ
| 分類 | 内容 |
|---|---|
| 楽器の問題 | チューニング、オクターブ、弦の劣化 |
| 押さえ方の問題 | 力の入れすぎ、押さえる位置 |
| 音の選択の問題 | スケールやコードに合わない音 |
| 聴き方の問題 | 濁りと不協和の区別がついていない |
上から順に確認していくのが効率的です。楽器の問題は数分で解決しますが、音の選択の問題は理解に時間がかかります。
■ 確認1:チューニングは合っているか
▼ 開放弦だけでなく、押さえた音も確認する
開放弦が合っていても、押さえた音がずれていることがあります。12フレットを押さえた音とハーモニクスの音を比べて、大きくずれている場合はオクターブ調整が必要です。
これは楽器店で調整してもらえます。自分でやると他の箇所に影響が出ることがあるため、依頼するのが確実です。
▼ 弦が古くないか
劣化した弦は、正確な音程が出にくくなります。特に巻弦は、部分的に錆びると音程が不安定になります。
「最近なんとなく気持ち悪い」と感じる場合、まず弦を替えてみてください。これで解決することが少なくありません。
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■ 確認2:押さえる力が強すぎないか
弦を強く押さえると、弦が引っ張られて音程がわずかに上がります。
・特に細い弦(1弦・2弦)で顕著
・ハイポジションほど影響が大きい
・バレーコードで力むと、全体が上ずる
「チューナーでは合っているのに、弾くと高く聞こえる」場合、これが原因です。
▼ 対処
弦が鳴る最低限の力を確認してください。押さえる力を徐々に弱めていき、音が詰まる直前が適正です。多くの人は、必要な力の2〜3倍で押さえています。
■ 確認3:押さえる位置が正しいか
フレットの真上を押さえると、音が詰まったり音程が不安定になります。
正しい位置は、フレットのすぐ手前(ブリッジ側)です。フレットに近いほど、少ない力で正確な音が出ます。
フレットとフレットの中間を押さえていると、力が必要になり、音程も不安定になります。
■ 確認4:その音がキーに合っているか
ここからが音楽的な問題です。
▼ スケール外の音を弾いている
ペンタトニックスケールを弾いているつもりで、1音だけ隣のフレットを押さえていた——よくある間違いです。
自分が弾いているポジションの形を、もう一度確認してください。1フレットずれるだけで、響きは大きく変わります。
▼ コードチェンジに追いついていない
コードがCからFに変わったのに、まだCの音を弾いている。これも「外れている」と感じる典型的な原因です。
伴奏音源に合わせて練習し、コードが変わる瞬間を意識してください。
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■ 確認5:「濁り」と「間違い」を区別する
すべての濁った響きが間違いというわけではありません。
▼ 意図的に使われる不協和
・セブンスコードの独特の響き
・sus4の宙づり感
・テンションコードの緊張感
これらは「濁っている」と感じられますが、音楽的には正しい響きです。ジャズやボサノバでは日常的に使われます。
▼ 見分け方
・その響きが次の音で解決するなら、意図された響き
・鳴らしっぱなしで気持ち悪いままなら、間違いの可能性
慣れないうちは判断がつきませんが、原曲を聴いて同じ響きがあるかどうかを確認するのが確実です。
■ 確認の順番
| 順番 | 確認内容 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 1 | チューニング(押さえた音も) | 3分 |
| 2 | 弦の状態 | 1分 |
| 3 | 押さえる力 | 5分 |
| 4 | 押さえる位置 | 5分 |
| 5 | 弾いている音の確認 | 10分 |
| 6 | 原曲と聴き比べ | 10分 |
上から順に潰していくと、原因が特定できます。いきなり「音感がないのでは」と結論づける前に、この6つを試してみてください。
■ 耳を育てる練習
原因が音の選択にある場合、聴き分ける力を養う必要があります。
▼ 1音ずつ確認する
伴奏音源を鳴らしながら、スケールの音を1つずつ長く伸ばして聴いてください。「この音は合う」「この音は緊張感がある」と、1音ずつの性格が分かってきます。
▼ わざと外してみる
スケール外の音をあえて鳴らして、どう聞こえるかを確認します。何が「外れた音」なのかを体感で知ると、避けられるようになります。
▼ 録音して聴き返す
弾いている最中は、自分の音を客観的に聴けません。録音で確認すると、どこで外れたかが明確になります。
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■ まとめ
| 原因 | 対処 |
|---|---|
| チューニングのずれ | 押さえた音も確認、オクターブ調整 |
| 弦の劣化 | 交換する |
| 押さえる力が強い | 鳴る最低限の力を探る |
| 押さえる位置 | フレットのすぐ手前 |
| スケール外の音 | ポジションの形を再確認 |
| 判断がつかない | 原曲と聴き比べる |
「音感がない」と結論づける前に、楽器と押さえ方を疑ってください。多くの場合、原因はそちらにあります。


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