50代からのギター再開|弾いた音が外れて聞こえるときに確認すること

ギター練習

「同じスケールを弾いているのに、時々気持ち悪い音が出る」「コードは合っているはずなのに、なんとなく濁って聞こえる」——ある程度弾けるようになってから出てくる悩みです。

「外れて聞こえる」原因は、実は音程だけではありません。技術、楽器、聴き方——複数の要因があり、それぞれ対処法が違います。

この記事では、原因を切り分ける手順を整理します。


■ 原因は大きく4つ

分類内容
楽器の問題チューニング、オクターブ、弦の劣化
押さえ方の問題力の入れすぎ、押さえる位置
音の選択の問題スケールやコードに合わない音
聴き方の問題濁りと不協和の区別がついていない

上から順に確認していくのが効率的です。楽器の問題は数分で解決しますが、音の選択の問題は理解に時間がかかります。


■ 確認1:チューニングは合っているか

▼ 開放弦だけでなく、押さえた音も確認する

開放弦が合っていても、押さえた音がずれていることがあります。12フレットを押さえた音とハーモニクスの音を比べて、大きくずれている場合はオクターブ調整が必要です。

これは楽器店で調整してもらえます。自分でやると他の箇所に影響が出ることがあるため、依頼するのが確実です。

▼ 弦が古くないか

劣化した弦は、正確な音程が出にくくなります。特に巻弦は、部分的に錆びると音程が不安定になります。

「最近なんとなく気持ち悪い」と感じる場合、まず弦を替えてみてください。これで解決することが少なくありません。

▶ ギター弦の選び方

▶ ナット・サドル交換で弾きやすさが変わる理由


■ 確認2:押さえる力が強すぎないか

弦を強く押さえると、弦が引っ張られて音程がわずかに上がります。

・特に細い弦(1弦・2弦)で顕著
・ハイポジションほど影響が大きい
・バレーコードで力むと、全体が上ずる

「チューナーでは合っているのに、弾くと高く聞こえる」場合、これが原因です。

▼ 対処

弦が鳴る最低限の力を確認してください。押さえる力を徐々に弱めていき、音が詰まる直前が適正です。多くの人は、必要な力の2〜3倍で押さえています。


■ 確認3:押さえる位置が正しいか

フレットの真上を押さえると、音が詰まったり音程が不安定になります。

正しい位置は、フレットのすぐ手前(ブリッジ側)です。フレットに近いほど、少ない力で正確な音が出ます。

フレットとフレットの中間を押さえていると、力が必要になり、音程も不安定になります。


■ 確認4:その音がキーに合っているか

ここからが音楽的な問題です。

▼ スケール外の音を弾いている

ペンタトニックスケールを弾いているつもりで、1音だけ隣のフレットを押さえていた——よくある間違いです。

自分が弾いているポジションの形を、もう一度確認してください。1フレットずれるだけで、響きは大きく変わります。

▼ コードチェンジに追いついていない

コードがCからFに変わったのに、まだCの音を弾いている。これも「外れている」と感じる典型的な原因です。

伴奏音源に合わせて練習し、コードが変わる瞬間を意識してください。

▶ スケールとコードの関係

▶ 定番コード進行8パターンの覚え方


■ 確認5:「濁り」と「間違い」を区別する

すべての濁った響きが間違いというわけではありません。

▼ 意図的に使われる不協和

・セブンスコードの独特の響き
・sus4の宙づり感
・テンションコードの緊張感

これらは「濁っている」と感じられますが、音楽的には正しい響きです。ジャズやボサノバでは日常的に使われます。

▼ 見分け方

・その響きが次の音で解決するなら、意図された響き
・鳴らしっぱなしで気持ち悪いままなら、間違いの可能性

慣れないうちは判断がつきませんが、原曲を聴いて同じ響きがあるかどうかを確認するのが確実です。


■ 確認の順番

順番確認内容所要時間
1チューニング(押さえた音も)3分
2弦の状態1分
3押さえる力5分
4押さえる位置5分
5弾いている音の確認10分
6原曲と聴き比べ10分

上から順に潰していくと、原因が特定できます。いきなり「音感がないのでは」と結論づける前に、この6つを試してみてください。


■ 耳を育てる練習

原因が音の選択にある場合、聴き分ける力を養う必要があります。

▼ 1音ずつ確認する

伴奏音源を鳴らしながら、スケールの音を1つずつ長く伸ばして聴いてください。「この音は合う」「この音は緊張感がある」と、1音ずつの性格が分かってきます。

▼ わざと外してみる

スケール外の音をあえて鳴らして、どう聞こえるかを確認します。何が「外れた音」なのかを体感で知ると、避けられるようになります。

▼ 録音して聴き返す

弾いている最中は、自分の音を客観的に聴けません。録音で確認すると、どこで外れたかが明確になります。

▶ ギター初心者の耳コピ入門

▶ アドリブで何を弾けばいいか分からないときの考え方


■ まとめ

原因対処
チューニングのずれ押さえた音も確認、オクターブ調整
弦の劣化交換する
押さえる力が強い鳴る最低限の力を探る
押さえる位置フレットのすぐ手前
スケール外の音ポジションの形を再確認
判断がつかない原曲と聴き比べる

「音感がない」と結論づける前に、楽器と押さえ方を疑ってください。多くの場合、原因はそちらにあります。

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